「 ちょっと、ちょっとの十七条嫌法 」
奈良県立五條病院 石井 勇次
「うつそみの 人なるわれや 明日よりは 二上山を いろ背とわが見む」万葉集
わが子 草壁皇子を天皇に即位させたいが為に持統天皇が ライバルの大津皇子に謀反の罪をかぶせ殺害 その弟を偲んで大来皇女が読んだ歌 大津皇子はこの二上山に眠っています。
5月 この二上山の麓を通り竹之内街道から太子町を回る予定で、我が良き友と4人(内一人欠けてしまったので3人)で計画を立てて歩いてきました。 橿原神宮から近鉄で当麻まで、車での移動が多い我々にとっては久しぶりの電車、平素の行いがいいのか天候に恵まれ 散策ハイキングには程よい日差 のんびりと仕事を忘れ小学生が道草を食うように馬鹿話をしながらウオーキング (こんなもので作文にして良いのかな?) この時ばかりは時間があって無い様なもの、目的があって無い様な物、のんびりムードでまいります。
早速当麻駅を降りるなり始まりました、当麻寺へお参り?と言うか、ちょっと牡丹の花見としゃれ込む事にしたのですが、向かう途中相撲館があったので立ち寄って見学、ここでちょっと知識出し 日本で始めて相撲をとった相撲神社は桜井にありますが、初めて公式相撲をとった人物が地元当麻のケハヤ とにかく力に自身ありと言う事で、探し求めた相手が出雲の野見のスクネ、ハッケよい残ったのは野見のスクネ、当麻のケハヤは踏み潰されて死んでしまいました。めでたしめでたし?では無く 垂仁天皇の激に触れ土地家屋没収、替わりに野見のスクネが天皇に抱えられることになった。当事天皇の身内が亡くなると死者と一緒に生けにえとして葬るのが習慣だったので、これに心を痛め思いついたのが、埴輪 土師で人の替わりに埋葬したのが野見のスクネと言われています。
次に白鳳時代に創建されたといわれた古刹当麻寺へ牡丹見物、満開の花をバックに写真一枚、ここでは牡丹も金ずる 傘をさしてもらって気分よさそうでした、我々は禿げた頭に太陽光線がささります。ともかく信仰心の薄い我々は仏より花、花より団子で参拝せず早速竹之内峠へ向かう事にし歩きだしましたが、またもや道草 二上公園で時間を取りすぎて行程変更、最寄の駅より上ノ太子まで電車と相成りました。
いよいよ聖徳太子の御廟へ向かいますが とにかく遠かった団地内を右へ左へ やっと叡福寺到着、ここが聖徳太子の墓所です、寺の横には小さな公園があり周囲に十七条憲法が刻まれた金属版がぐるり その一角に右上写真の松井塚古墳の石棺が置かれておりましたが、これは推古天皇の陪塚ではないかと言われていますが。本物かどうかは知りません 横口式石槨で渡来系氏族のものかも? 地元の人たちはこの中で遊び自然に教育されているのかな? しかしあの原文ではだれも読めんな、そこでちょっと十七条憲法を、我が家の実状に合わせ大きく歪んで解釈する事にいたします、すると ちょっと、ちょっと待ての十七条嫌法になりました。
一つ、以和為貴。 馬鹿たれ喧嘩するな言うとるやろが、人とは仲良くせんとあかんぞ!
二つ、篤敬三寶。 坊主にくけりゃ袈裟まで憎い!このばちあたり、もっと神を敬わんか!
三つ、承詔必謹。 いわれた事はちゃんと聞かんか、たてついてどうするんじゃ!
四つ、以礼為本。 お前は礼儀言うものを知らんのか、これが平和の一歩なんじゃぞ!
五つ、絶餐棄欲。 欲の皮ばっかり突っ張らんと人の事も考えたらんか、このあほが!
六つ、懲悪勘善。 善い事と悪い事ぐらい解るやろ こんな事していい思とんのか!
七つ、人格有任掌。人には人格があるやろ お前はチン挌しかないのか、他人に何ができるかよう考えよ!
八つ、早朝晏退。 早よう行ってしっかり働かんか、もっと残業して金稼いでこい!
九つ、毎事有信。 誰からも信用される人間にならなあかん、口先だけでしゃべるな!
十、 不怒人違。 怒るなお前はすぐ切れるからあかんのじゃ、切れていいのは頭じゃ!
十一、罰賞必當。 善い事は善いでほめてやれ、悪い事は悪いと教えたらんか!ばかたれ
十二、国司国造。 あんまりでしゃばるな自分の立場をよく考えろ、人にはひとの使命
ち言うものが有るのでな!
十三、同知職掌。 自分の仕事をしっかり覚えて、責任をもって仕事せにゃあかんぞ!
十四、群臣百寮無有嫉妬。人をねたんだり羨やんだりするな、広〜い心を持たんかい!
十五、背私向公。 私事をやめて公務に専念せんか、給料もろとんねやろ!
十六、使民以時。古之良典。 暇か?何かすることあるやろ、遊んどらんと仕事見つけろ!
十七、不事不可独断。一人で何でも勝手にするな、皆んなと相談してから物事は決めろ!、
と、まあこんな事書いてあるようです? また近くで良い所あれば教えてください。
あっ!それから大事な事忘れていました。今年あまごの解禁日に大物釣りあげました。体長26cmちょっと自慢しておきます。写真は内臓を取ってしまったのでやせて見えますが、どっこい釣り上げたとき川で鯖がかかったと思ったぐらい大きく丸々太っておりました。 引っ張りあげることが出来ず 引きずりあげました。あの感触がまだこの手に残っています。
( 場所:川上本流 道糸;0.8 ハリス:06 針:返りなしの6号 餌さ:イクラ )