要望演題

24回奈良県医学検査学会に参加して

山本 賢

平成19年6月3日(日曜日)に、奈良県医科大学 厳橿会館にて第24回奈良県医学検査学会が開催されました。

 今回、私は、要望演題の座長として、参加させていただきました。

1題目の、『ノロウィルスの院内感染対策「対策実例と微生物研究班 アンケート調査結果をもとに」田平 昭彦先生、小泉 章先生(奈良微生物研究班)』の発表では、予想通り、活発な質疑応答、ディスカッションが行われていました。

やはり、マスコミ等で取り上げられる機会の多い「ノロウィルスによる院内感染」の知名度の高さを再認識し、アウトブレイク時の対応の実例報告ということもあり、各先生方の関心度の高さを実感させていただきました。

 2題目の、『HIV 抗体検査の進め方 吉村 豊先生(公立学校法人 奈良県立医科大学附属病院)』も、盛りだくさんな内容で、質疑応答の時間が取れないほどの、内容の濃い発表でした。

 病院内で、感染制御という、重要な役割を担う一方、コスト対効果も念頭に入れながら活動していかなくてはならないという状況で、この2題の発表は、今後、臨床検査技師の活動手本となる内容であったと思います。

 今回の要望演題は大変な盛り上がりを見せたため、時間を大幅にずれ込んでしまい、学会長を始めとする、各先生方に大変ご迷惑をお掛けしたことを、誌面をお借りして深くお詫びいたします。


奈良県医学検査学会の要望演題の座長を担当して

福塚 勝弘

今回、私は要望演題の4題(検査研究部門:生物化学分析,形態,感染制御.南部地区)の座長を済生会御所病院の山本憲次氏と担当しました。今年度のテーマとしては、小規模施設から大規模施設のどんな施設でも日常遭遇することで役立つ事でした。

担当した発表のタイトルは、1.サーベイから学んだ事、2.当院の血小板数の測定から報告までの流れの2つでした。“ 1.サーベイから学んだ事”に関しては,生物化学分析からの発表ではあったが、サーベイを通じてその結果から、なぜ良好な結果を得られなかったかを考察することは、どの部門においても共通することである。たとえ、色々と検討し明らかな原因が判明しなかったとしても、検討することにより得るものは多いのではないかと思われた。また、“2.当院の血小板数の測定から報告まで”に関しては、どの施設でも測定している項目であり、その結果が即治療に結びつくため基本的であるが非常に重要な項目である。発表では10視野法,血小板オプティカル法,ブレッカークロンカイト法などが上がっていたが、それぞれの施設の報告の流れを見直す機会になったと思われた。

一般演題、要望演題を通じて、奈良県の学会と言う意識からか発表時間を厳守するする人が少なかった。また、私自身にも時間を厳守して行うべきか、それとも、時間をある程度容認しながら発表およびディスカッションするか迷いがあった。そのため、後のセクションに迷惑をかけた事を反省している。学会全体としては、一般演題,要望演題,シンポジウム,ランチョンセミナーと内容が盛りだくさんで充実していたと思われた。ただ今後は、発表者は時間を厳守し、座長は時間内にそれぞれのセクションを終わらせるように努力することにより、より一層奈良県の学会としてレベルアップしていくものと思われる。