平成13年度の血液研究班の活動は、昨年同様研修会を中心に行いたいと思います。4月から9月までは以下の通りですが、この他に血液像の見方を数回に分けて行いたいと思います。
今年初めて、生血を使ったコントロールサーベイも実施いたします。
どのような結果がでるのか、楽しみにしています。行き届かない事ばかりで、皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、研修会には足をお運び下さい。
●5月19日(土)14:00〜16:00
主題:WHO分類とFAB分類の今後
講師:丹羽 欣正氏(奈良医大)
会場:奈良医大 中検技局
●7月28日(土)15:00〜17:00
主題:
フローサイトメトリーの基礎とLeukemiaのイムノフェノタイピングスクリー
ニグパネル
講師:笠原 健弘氏(ダコ・ジャパン株式会社)
会場:奈良医大 中検技局
●9月8日(土)14:30〜17:30
主題:一から考える止血検査
講師:本射 滋己氏
(シスメックス株式会社 中央研究所セルアナリシスセンター)
会場:天理よろづ相談所病院 南別館4階会議室
今年度の微生物検査研究班は、「全員参加の微生物談義」を目標に行いたいと考えています。班員の皆様の積極的な参加をお願いします。
<主な内容>
1. 奈良県サーベイの検討結果 Part2・厚生省研修会伝達講習
2. グラム染色所見の活用について講義・実習
3. 最近の食中毒の傾向についての講義
4. 外来患者を対象とした迅速キットについて
5. 平成13年度奈良県サーベイ検討会
6. 微生物検査の効率化について
7. 病理検査から見た感染症
(病理細胞診との合同研究班)
8. その他、緊急的に必要性の生じたテーマ、会
員より要望されるテーマについて
また、毎回の研究班において20分程度の気軽な日常検査についての意見交換の場を持ちたいと考えています。
尚、研究班開催日は定例として第3週の土曜日を考えています。開催日時、場所、内容等についてご意見がありましたら、以下の連絡先までお願いします。
連絡先:奈良県衛生研究所 予防衛生課
中山 章文
TEL:0742-20-2888
FAX:0742-27-0634
E-mail:a.nakayama@ihe.pref.nara.jp
最近の血清検査は、専門性・特殊性の高い検査が多く開発されています。それに伴い病院血清検査室も発展をと願いたいところですが、病院経営の難しい中、これらの項目はなかなかルチン化できず機械化・自動化もままならない現状で外注化も進んでいます。そんな中でも必要な知識を基礎的なことからしっかり持っていれば、新しい検査にいつでも対応できるのでは?と考え今年度も血清研究班は、基礎的なことを重点的において活動したいと考えています。
少し堅苦しくなってしまいましたが、要は会員、班員の皆さんと気楽に血清検査の勉強をし、楽しみ方を探り、盛り立てていくことも一つの大きな課題と思っています。
本年度の活動予定ですが、上半期は7月にサイトカインとケモカインについてHIVの感染抵抗性もからめて講義いただき、9月にはアレルギーの基礎から、特異的IgEについて講義していただきます。下半期には11月と3月頃の予定で感染症のHCV・HBV関連の新しい検査を基礎から一題ずつテーマとして予定しています。
出席される会員数が年々少なくなっています。血清研究班にこんなことあんなこと良い案があれば私までどんどんご意見いただき一緒に進んで行ければと思っています。そして会員・班員の皆さん気軽に御参加ください。
今年度から、当研究班班長は県立奈良病院
吉村氏にバトンタッチをいたしました。当然このコーナーは吉村氏が執筆しているところですが、いきなり病に臥されてしまいました。一日も早い復活の日が来るのを祈りながら、その日まで同病院の川越氏と一緒につないで行きたいと思います。
さて、今年度の目標は例年どおり、実技講習会、勉強会(講習会)を企画しています。実技講習会は昨年、近畿技師会で近畿各施設の実技のレベルの統一を図る目的で作成した実技マニュアルに沿って実施することを予定しています。
勉強会は現在のところ3回を予定しています。1回目は天理よろづ相談所病院の輸血業務一元管理の状況について報告する予定です。2回目は輸血副作用について血液センターの方から報告いただく予定です。3回目はカラム凝集法についての勉強会。実際に輸血検査に導入している施設から報告いただきます。
以上の内容でスタートする予定です。会員の皆様からもいろいろ希望を出して頂ければ幸いです。どうかよろしくお願い致します。
平成13年度の臨床化学研究班の活動は
(1)試薬及び分析装置の基礎と最新情報
(2)採血管の扱い方など採血前から検体測定までの扱いにおける問題点
(3)奈臨技サーベイの解析
(4)症例検討、疾患別検査の進め方
(5)検査法や検査値の標準化について
(6)その他
今年度は上記のテーマで研修会を考えているが、その他にも他の研究班との交流もできれば多く行う予定です。色々な視点からの研修会を開催していきます。
来年度から研究班の再編成がされる(?)予定もあり、研究班活動が中途半端な形にならないように来年度以降の活動についても考えていく予定です。
最後に毎年言っていることですが、皆様の御協力のもとに当研究班が成り立っております。是非とも研究班活動にご参加ください。
今年度は、心電図初級講座(2会場)、きれいにとれるシリーズ(心電図、脳波、スパイロ、誘発電位)、超音波実技講習会、症例検討会および学術講演会に加え、懸案でありました平日の定期勉強会を開催していきます。
2ヶ月毎に腹部超音波、心臓超音波、そして3ヶ月毎に脳神経機能の各定期勉強会を開催いたします。また、呼吸機能に関しましても計画中であります。さらに、奈良県で初めての脳死判定が行われ、その経験を共有すべく勉強会も開催いたします。
21世紀に入り、ますます臨床検査技師を取巻く環境は厳しくなっていくと思われます。その中で生き残っていくためには、臨床検査技師に求められる知識、技術の修得と情報の収集が必要であります。生理研究班はその知識、技術と種々の情報を提供できるよう活動していく所存であります。しかしながら、参加しなければ、何も得られません。特に、卒後教育の環境が整備されていない施設の会員、また一人で検査をしている会員や個人会員には、積極的に参加していただき、自分に必要な情報を得る努力と情報の提供を望みます。また、これだけの勉強会を開催するには、多くの会員の協力が不可欠であります。宜しくお願いいたします。
平成13年度生理研究班活動計画
4月21日(土) 『きれいにとれるシリーズ −心電図篇−』 (奈良医大)
5月12日(土) 『きれいにとれるシリーズ −脳波篇−』 (県立奈良)
5月17日(木) 心臓超音波勉強会(18時〜) (天理よろづ)
6月2日(土) 心電図初級講座1 (榛原)
6月9日(土) 『きれいにとれるシリーズ −スパイロ篇−』 (奈良医大)
6月15日(金) 『脳死時脳波検査を経験して』 (18時30分〜)(奈良医大)
6月16日(土) 心電図初級講座1 (近大奈良)
6月27日(水) 腹部超音波勉強会(18時〜) (天理よろづ)
6月30日(土) 『きれいにとれるシリーズ −誘発電位篇−』(天理よろづ)
7月7日(土) 心電図初級講座2 (近大奈良)
7月13日(金) 脳神勉強会「PSD(周期性脳波)について」 (天理よろづ)
7月19日(木) 心臓超音波勉強会(18時〜) (天理よろづ)
7月21日(土) 心電図初級講座2 (榛原)
8月4日(土) 心電図初級講座3 (近大奈良)
8月18日(土) 心電図初級講座3 (榛原)
8月22日(水) 腹部超音波勉強会(18時30分〜) (天理よろづ)
9月1日(土) 心電図初級講座4 (近大奈良)
9月8日(土) 心電図初級講座4 (榛原)
9月20日(木) 心臓超音波勉強会 (18時30分〜) (天理よろづ)
9月29日(土) 超音波症例検討会 (天理よろづ)
10月6日(土) 仮題:カナダにおける脳波検査の現状 (奈良医大)
10月12日(金) 脳神勉強会「周期性片側性てんかん様放電について」
(天理よろづ)
10月13日(土) 心電図初級講座5 (近大奈良)
10月20日(土) 心電図初級講座5 (榛原)
10月27日(土) 心臓、腹部超音波実技講習会
(天理よろづ)
10月?日(?) 腹部超音波勉強会(18時30分〜) (天理よろづ)
11月10日(土) 心電図初級講座6 (榛原)
11月15日(木) 心臓超音波勉強会(18時30分〜) (天理よろづ)
11月17日(土) 心電図初級講座6 (近大奈良)
12月?日(?) 腹部超音波勉強会(18時30分〜) (天理よろづ)
1月11日(金) 脳神勉強会「3相性波について」 (天理よろづ)
1月17日(木) 心臓超音波勉強会(18時〜) (天理よろづ)
1月?日(土) 腹部超音波実技講習会 (高田)
2月?日(土) 心臓超音波実技講習会 (奈良医大)
2月?日(?) 腹部超音波勉強会(18時〜) (天理よろづ)
(日時未定) 呼吸機能勉強会 (会場未定)
今年度より片岡さんより班長を引き継ぎました。歳は少々、大きくなりましたが、いつも新しい感覚を取り入れる努力をしています。
一般検査は検査の中では大御所で、幼いころ病院で、検査といえば、検尿、検便とレントゲンでした。一般検査を担当するようになって検尿、検便はスクリーニング検査として、臨床に貢献していると自負していました。
しかし、先日、当院の臨床病理部長 松尾先生より、{検尿をスクリーニング検査と思って検査しているのか}と言われました。頭をガーンと打たれたような気がしました。たしかに検査は定性検査が多く、沈渣も標本の保存ができず、細胞も円柱も、あっても、判断する能力がなければ、見えないのと同じで、報告書に記載されません。またあとから見直すこともできません。その場かぎりで、鏡検する人の力量が検査の質を反映します。その曖昧さに甘えていたのかもしれません。
検査技師の質を高めることはもちろんのこと、定性検査はより定量に近づける努力と、沈渣では細胞のひとつ、ひとつに意義をもたせ、臨床の現場に浸透させ、一般検査の診断を担う検査として、独立させなければならないと考えています。いままでの概念をすて、新しい一般検査を作っていけたらと思っています。
皆様のご協力で一般検査研究班を盛り上げていただきたく、宜しくお願いいたします。
平成13年度の病理検査研究班の活動予定は、講習会4回、講演会1回を開催する予定です。今年度は、検査技術の習得に重点を置き、ルーチン業務の検査法から、最新の検査法まで班員の方が興味を持っていただけるものを企画していきます。
また、他の研究班との合同講習会を予定しており、日頃接する機会の少ない病理以外の研究班の方々との交流の場になればと考えます。
本年は、近畿病理細胞診検査学術研修会の担当に当たっており班員皆様のご協力、研修会への参加をお願いします。
精度管理事業として「グリメリウス染色」を行う予定です。当研究班は奈臨技統一サーベイには参加していませんので研究班活動の中でのみの実施となりますので是非ご参加下さい。
最近参加者が固定化してきており、減少傾向にあります。こちらの運営上の問題であるかもしれませんが、新しい方に積極的に参加していただき今後の活動についてご助言いただければと考えます。班員皆さんの活動への参加をお願いいたします。
今年度予定
5月
「PNAプローブを用いたIn-situhybridization法について」
7月
「近畿病理細胞診検査学術研修会」
9月
「腎生検の免疫染色における酵素抗体法の検討」
11月
「今年度精度管理事業」
2〜3月 講演会
今年度の活動方針といたしましては、前年度同様、症例検討会、講習会、講演会等を中心に実施したいと考えております。
症例検討会では、日常業務で体験する疑問症例等について、スライドカンファレンスを中心に行なえればと考えており、各施設より症例のご提示をお願いしたいと思います。講習会、講演会につきましては、特に、内容は考えておりませんが、できれば日常業務に役立つ身近な内容でと考えております。
ご要望が御座いましたらご連絡くだされば幸いです。初心者の方からベテランの方々まで会員皆様の多数のご参加を宜しくお願いします。
年2回に渡り、データーベースソフトの最高峰マイクロソフトアクセスの基本的使用法を研修します。
数十から数万にわたるあらゆるデータをテーブルといわれる基本テーブルに格納します。このときのデータの性質を決めること(設計)が以後のデーターベース設計に影響を与えます。テーブルが決まれば、そのテーブルをもとに順番で、あるいはある範囲で、あるいは計算した結果で、あるいはある地域で、そしてそれらの複合した組み合わせなどで、テーブルの基本データを思いのままに(慣れれば)抽出することが可能です。
たとえば、2001年高額所得者で大阪に住む20歳以上のBMI30以上で交通ルール違反歴のある男性を抽出せよなど。このことにより雑然としたあるいは整然としたデータ群を視点を変えて概観でき分析上非常に有利です。この作業がクエリー(問い合わせ)です。実用上、抽出したデータを印刷しますが、この印刷も帳票やはがきなどに精密にフレキシブルに打ち出すことが可能です。アクセスではレポートといっています。そして、これらの基本的作業に対してまずデータの入力が必要です。
ここでは手作業であるいはフロッピーなどから入力する場合を想定しますが、だれでもキー操作は面倒です。この操作を極力オート化することが省力化につながります。ここで威力を発揮するのがフォームです。このフォームを作成するときに一括処理であるマクロやそれよりもう少し柔軟な使い勝手の可能なVBAがあります。しかし若干の研修が必要です。今回はこのマクロ・VBA・フォームといったアクセスの入り口付近のことを学び、小規模で日常の検査業務に役立ちそうな簡便なデーターベース設計に取り組みます。
今年度は次の2つのテーマについて、現状を認識し将来展望を共に考察していきたいと考えています。
1.保健所等行政期間における検査技師の業務の現状と将来展望
臨床検査技師の活躍の場は病院の検査部門や検査センターで患者という疾患を持った個人を対象とした現場が主でありました。一方、高齢社会に突入し、すでに医師、看護婦等による在宅医療、介護制度がスタートをきっています。また、健康保持の重要性がうたわれ住環境や健康への関心が高まってきています。
このような中、予防医学の見地から地域住民(健康者)という社会集団を対象とした現場、即ち保健所や衛生研究所等で活躍する検査技師もやっと少しづつ増えてきました。しかし、まだまだ少数で今後さらに技師の目が向けられることを期待しています。
一方、平成9年に地域保健法が施行されてから約4年が経過しましたが、公衆衛生行政において検査技師を取り巻く状況は年々変化していると考えられます。
発展的に変化しているでしょうか? そこで、今年度は奈良県のこの分野で活躍している技師の現場での実態をよく知り、問題点はなにか、解決策はどこにあるか、この分野に技師が関心を示す策は何か等学習し、考察していきたいと考えている。
研修会は次の3回実施する予定
@保健所における技師の活躍の実態と将来展望
A衛生研究所における技師の活動の実態と将来展望
B保健所における保健婦の活動の実態
2.話題となっている感染症の動向
昨年に引き続き、恒例の「話題となっている感染症」の原因、症状、予防法、国内の動向等について学んでいきたいと考えています。また、奈良県で一昨年から始められた「感染症動向調査」の結果についても、今後研修会で定期的に学習していきたいと考えています。
研修会は2〜3回実施する予定
1、平成12年度感染症動向調査結果から
2、感染症が発症したときの受け入れ体制は?
3、その他
今後も公衆衛生行政の中に検査技師が必要とされ続けるか否か共に学習し、考えていきたいと考えています。班員だけでなく広く会員の方のご参加を期待しています。
遺伝子・染色体検査研究班がスタートし、1年が経過しました。
昨年度は初心者の方にも分かりやすい、そして興味のある内容をと企画し、全企画において講義ならびに実習を同時に行いました。参加者は、日頃、特に遺伝子・染色体検査に携わっている方では無く、少し興味がある、またはこれから遺伝子検査に取り組もうとしている方などがほとんどでした。実習も同時進行で行ったため、参加していただいた方も多く理解を深めていただいたことと思います。
今年度も講義とともにこういった実習も取り入れながら、わかりやすい内容にしていきたいと考えています。
『遺伝子・染色体検査におけるインターネットおよびコンピューターの利用法』
『遺伝子検査による骨髄移植後のキメリズム解析』
『第2回近臨技遺伝子染色体検査研修会』
を予定しています。興味ある内容であれば是非ご参加ください。
また、企画する側の人数が少なく、内容も限られたものに成りがちですので、多くの方にご意見を頂き、また研究班活動にも参加していただきたいと思っています。