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奈臨技ニュース
平成24年 10月号
第221号 2012年 10月 1日



ガン撲滅のための臨床検査展が開催されました



ガン撲滅のための臨床検査展が、9月9日(日)に開催されました。

奈良県健康づくりセンターの1階ロビーにて10時から14時まで行われました。
臨床検査展は初めての企画でした。来場者数約100名と少なめでしたが、臨床検査体験やガン関連のパネル展示、ガンの細胞鏡顕等を行いました。臨床検査体験は、一酸化炭素濃度、血糖、ストレス度、血管年齢、骨密度等が行われました。また、ガンの細胞鏡顕、エコーの見学は、日頃あまり見慣れないので興味深く説明を聞いておれらました。参加者に抽選会があり、特に特賞のマンモグラフィー無料券は人気でした。

ガン撲滅啓発、検診受診啓蒙に役立てたらいいと思いました。

(文責 地域保健事業部 公衆衛生担当部長 西岡 正彦)




生涯教育研修会のお知らせ


微生物分野 奈臨技サーベイ検討会〔専門-20 〕

講 師 :微生物研究班

日 時 :平成24年10月19日(金)18時30分〜20時00分
会 場 :天理よろづ相談所病院 本院 南別館4階会議室

担 当 :微生物検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
平成24年度奈臨技微生物分野精度管理事業問題の解析会です。グラム染色およびフォトサーベイのみ参加のご施設の皆様は、第一部だけの参加も可能です。
各施設1名はご参加をお願いします。

第一部 グラム染色とフォトサーベイ解析 18:30-19:15

第二部 同定、感受性問題解析      19:15-20:00

【問い合わせ先】
福田 砂織 (天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (8665)  e-mail:tenribaikinman@yahoo.co.jp



自己抗体検査について〔専門-20 〕

講 師 :中村 俊介 氏 ((株)医学生物学研究所 診断薬部門)

日 時 :平成24年10月19日(金)18時30分〜20時00分
会 場 :県立医科大学附属病院 中検技局

担 当 :免疫検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
現在、自己抗体の多くは外注にて検査されていると思われますが、疾患の診断基準や治療の指針として大変重要な検査です。そこで今回の研修会は、自己抗体検査について、様々な検査法や疾患との関連性、そして最新の測定法の紹介をお話しして頂きます。
また、抗核抗体検査の色々な染色パターンの標本を用意しますので、希望される方は、ぜひご自分の目でご確認下さい。多数のご参加をお待ちしております。

【問い合わせ先】
薮内 博史 (県立医科大学附属病院)
Tel 0744-22-3051 (3238)   e-mail:hiroyabu@naramed-u.ac.jp



肝胆疾患における血液検査の診方と画像検査
〜腹部超音波検査の位置付け〜〔専門-20 〕


講 師 :岡野 明浩 先生(天理よろづ相談所病院 消化器内科)

日 時 :平成24年10月30日(火)18時30分〜20時00分
会 場 :天理よろづ相談所病院 本院 地下会議室

担 当 :画像検査・臨床化学検査分野合同(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
日常、超音波検査を行う際に、基本の画像を適切に記録できることは大切ですが、主治医からどんな目的や意図で依頼されているのかを知っておくことは、診断、治療に大きく関与します。
今回は、臨床で遭遇する血液検査データから医師がどのようなことを考え、診断・治療を進めておられるのか、画像検査の位置づけを含めてお話ししていただきます。臨床経験の豊富な先生のお話は、日ごろ検体検査に携わっている方にも興味を持ってお聞きいただけることと思います。
多数のご参加をおまちしております。

【問い合わせ先】
松下 陽子(天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (8989)  e-mail:cp-us@tenriyorozu.jp



血液検査分野 奈臨技サーベイ検討会 〔専門-20 〕

講 師 :
胡内 久美子 会員(県立奈良病院)
土屋 直道 会員 (天理よろづ相談所病院)

日 時 :平成24年10月31日(水)18時30分〜20時00分
会 場 :天理よろづ相談所病院 本院 地下会議室

担 当 :血液検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
平成24年度血液検査分野(血算・凝固)の奈臨技サーベイ検討会を行います。
測定機器や試薬の動向および自施設の測定値がどのような位置付けにあるかを把握することは大変重要ですので、是非ご参加ください。
なお、今年度は一般検査との合同開催ではありませんので、ご注意ください。

【問い合わせ先】
下村 大樹 (天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (7439)  e-mail:dshimomura@tenriyorozu.jp



PSGを学ぼう(呼吸判定を中心に)〔専門-20 〕

講 師 :千崎 香 会員 (天理市立病院)

日時 :平成24年11月9日(金)18時30分〜20時00分
会 場 :天理市立病院 5階会議室

担 当 :機能検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)

【要旨】 
症例等を用いて呼吸判定を中心にPSG検査(携帯型PSGとフルPSGの違いもまじえながら)をお話していただく予定です。
多数の参加をお待ちしております。
また、各施設で疑問に思うことや症例があれば持ってきてください。

【問い合わせ先】
井田 淳(天理市立病院)
Tel 0743-63-1821 (120)   e-mail:tenriharupapa@yahoo.co.jp



超音波実技講習会(心臓・腹部)〔専門-20 〕

講 師 :
高橋 秀一 会員 (天理よろづ相談所病院)
岡山 幸成 会員 (天理よろづ相談所病院) 他

日 時 :平成24年11月17日(土)14時00分〜17時00分
会 場 :天理よろづ相談所病院 本院2階 (循環器検査室・第一超音波室)

担 当 :画像検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)

【要旨】 
超音波実技講習会を開催します。
領域は心臓と腹部で、講習は並行して進めますので心臓または腹部のいずれかのみ受講が可能です。
講習内容は基礎的な講義と簡単な実技を主とする入門的なものです.

[定員]心臓:初級者(基本画像の評価)6名、腹部:10名
*申し訳ございませんが、2012年10月17日現在、心臓超音波の部は定員に達しましたので、受付を終了させて
 いただきます。腹部の部もあと数名です(定員に達しましたら受付を終了させていただきます)。
 ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

[申込期間]平成24年10月1日から10月31日
[申込要領]
 e-mail:による申し込みとします。1メールにつき1名とし、「心臓(または腹部)超音波実技講習会受講希望」、会員番号、氏名、施設名、希望内容および経験年数を記載して、下記アドレスまで申し込んでください。

【問い合わせ先】
松下 陽子(天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (8989)   e-mail:cp-us@tenriyorozu.jp



慢性骨髄性白血病(CML)のすべて 〔専門-20 〕

講 師 :
中村 文彦 先生 (天理よろづ相談所病院)
奥村 敦子 会員 (天理医学研究所)
福塚 勝弘 会員 (天理医学研究所)
山本 あい美 会員 (天理よろづ相談所病院)

日 時 :平成24年11月22日(木)18時30分〜20時30分
会 場 :天理よろづ相談所病院 外来棟5階 中会議室

担 当 :血液検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
CMLは多能性造血幹細胞の腫瘍化により、主に顆粒球が不可逆性に無制限に増殖する疾患であり、フィラデルフィア(Ph)染色体と呼ばれる疾患特異的な染色体異常を認める疾患である。
今回は、臨床医および検査技師の4人を講師にむかえ、CMLの検査から治療までの基礎知識から最新のトピックスをわかりやすく解説していただきます。

【問い合わせ先】
下村 大樹 (天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (7439)  e-mail:dshimomura@tenriyorozu.jp



グラム染色実技講習会〔 専門-20 〕

講 師 :微生物研究班スタッフ

日 時 :平成24年12月15日(土)15時00分〜18時00分
会 場 :県立医科大学附属病院 細菌実習室

担 当 :微生物検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会 費 :無料(非会員:500円)   

【要旨】
グラム染色検査の有用性は高まっていますが、手技と鏡検は経験と伝達による差が大きい検査です。
そこで今回、日常遭遇する頻度の高い菌を主とし症例ごとの柔軟な対応や有用な情報提供をするための技術向上を目指し講習会を開催します。初級者コース(尿)と中級コース(呼吸器) の2つのコースを用意しています。
どちらかを選択していただき、個々にあったステップアップの場にして下さい。

[申し込み期間]:平成24年度10月1日(月)〜11月17日(土)
[申し込み方法]:
 メールでの事前申し込みとします。パソコン用アドレスのE.mailにて(携帯アドレスは不可)件名に“グラム染色講習会申し込み”と記載の上、本文に会員番号、施設名、氏名、微生物検査経験年数、選択コース(初級/中級)を記載。下記アドレスまで申し込んでください。申し込み期間終了後、詳細な案内をお送りします。(参加人数が多数の場合は1施設1名となる場合があります。ご了承下さい。)

【問い合わせ先】
福田 砂織 (天理よろづ相談所病院)
Tel 0743-63-5611 (8665)  e-mail: tenribaikinman@yahoo.co.jp


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<2012年データーを読む (1) 解説>



3回のシリーズで天理医療大学 医療学部医療検査学科長の松尾収二先生に症例を呈示し、解説して頂きます。今回は、第1回(9月号)の設問に対し、ご解説をいただきました(下部に設問掲載しています)。

解説)

 主な所見を列記すると,1)血小板減少,2)凝固系の異常(PTとAPTTの延長,フィブリノーゲンとアンチトロンビンIIIの減少),3)低栄養状態(総コレステロール,コリンエステラーゼおよびアルブミンの減少),4)γ-グロブリン増加,5)LD増加,6)ASTとALTの増加,7)直接型ビリルビンの増加,8)γ-GTとALPの増加,9)Na減少等があげられる。

 以上の検査データのうち,5)〜8)のLD,AST,ALT,直接型ビリルビン,γ-GTおよびALP増加から判断すると,肝障害の存在は確かである。ではどんな肝障害であろうか。

 肝障害は図1に示したごとく,a)肝機能,b)肝細胞の壊死・変性,c)胆道閉塞およびd)間葉系の反応(グリソン鞘の炎症,線維化)の4つの因子を組み合わせて判断する。とすると,5)〜8)の所見は,軽度ながら肝細胞の壊死・変性と胆道閉塞を示している。加えて,2)の凝固系の異常および3)の低栄養状態から肝機能の低下が示唆され,また4)のγ-グロブリン増加からグリソン鞘の炎症・線維化があることがわかる。

 すなわち,肝機能低下とグリソン鞘の炎症・線維化を伴った肝障害と言えば,肝硬変症あるいは肝線維症が考えられる。肝硬変症と肝線維症の鑑別診断は厳密には難しいが,本例では肝機能低下が著しいと判断されるため,肝硬変症まで進行した病態と考える方が妥当である。HCV抗体陽性であり,C型肝炎ウイルスによる肝硬変症と考えられる。

 他の検査所見をみると,軽度の大球性貧血は,DNA合成障害や脂質代謝異常による膜変化によると考えることができるし,血小板減少は,脾腫に伴うpoolingの増加と考えることができる。よくみれば好中球もわずかながら減少している。脾腫でpoolingが増加すればマクロファージによって血液細胞は貪食される。Na濃度の減少は,肝硬変症では,Na摂取不足の他に水の過剰摂取,腎での水分排泄障害など種々の要因が複合して起こる。K減少の原因は,摂取不足の他に2次性のアルドステロン増加や利尿剤も考えておかねばならない。血糖の増加は,末梢でのインスリン感受性の低下,糖利用の低下等が原因とされている。本例は,肝硬変症の典型的な検査所見である。

 本例のポイントは,漫然と肝障害を判断するのではなく,肝機能低下の存在を見極めることである。AST,ALTは図1に示したごとく決して肝機能をみる検査ではないこと肝に銘じておこう。日常診療で遭遇する基本中の基本とも言うべき検査所見を心に焼き付けておこう。また図2〜図4に肝臓の基本構造、病態生理を示している。検査データを読む際は、これらのミクロの構造や病態生理を念頭に置いておくと読みが深まるであろう。            

(天理医療大学 医療学部 松尾 収二)


----------------- 設問はこちら(9月号に掲載したものです) ----------------- 




**奈臨技よりお知らせ**



奈臨技が共催・協力する行事を紹介します。

◎2012年度橿原市ふれあい・いきいき祭
日時
10月14日(日)10:00〜15:00
場所
かしはら万葉ホ−ル
内容
血糖測定・頚動脈エコ−等を行います。


◎第23回桜井市民健康まつり
日時
11月4日(日)10:00〜16:00
場所
芝運動公園
内容
血糖測定・骨密度・血管年齢を行います。


◎世界糖尿病デ−に合わせた奈良市保健所事業イベント
日時
11月23日(金)祝日13:00〜16:00
場所
奈良市役所 6階
内容
血糖測定を行います。


◎なら糖尿病デ−2012
日時
12月2日(日)10:30より来場者受け入れ
場所
奈良県文化会館
内容
血糖測定等を行います。


        会員の皆様の参加・実務委員の協力お願いします。

  



奈臨技行事予定(10月)


行事参加前には当ホームページで変更の有無をご確認下さい。

10月

行事(略)

担当

行事(略)

担当

1

17

2

18

3

19

微生物サーベイ検討会

微生物

4

自己抗体検査について

免疫検査

5

トライエージ検査について

薬・毒物

20

硬組織標本作製方法

病理検査

6

21

7

22

8

23

9

24

10

25

11

第6回理事会

26

12

房室ブロックを知ろう

機能検査

27

13

28

14

橿原市ふれあい・いきいき祭

29

15

30

肝胆疾患の血液・画像検査

画像検査

16

31

血液サーベイ検討会

血液検査




 月日が流れるのは早いものでもう十月。歳をとるたびに一年が早くなって行く気がします・・・。

十月は神無月「かんなづき」、雷無月「かみなりなかりづき」、鎮祭月「ちんさいげつ」、初霜「はつしもづき」、神去月「かみさりづき」とも呼ばれています。
奈良では鹿の角きりや西大寺の大茶盛などいろいろな行事が予定されています。秋本番を迎える奈良は何処へ行っても素晴らしいと思います。一度足を運ばれてみてはどうですか?                                 

広報委員:森分 和也




* 奈臨技IT委員会からのお願い *

 奈臨技ホームページを、ご覧頂き有り難うございます。当委員会ではコンテンツ充実に、日ごろ心掛けておりますが、学術資料の更なる充実を図るため、論文、勉強会資料、推薦論文とその要旨などの投稿をお待ちしております。さらに、学術リンク集の掲載に向け、おすすめホームページの調査も行っております。ご協力をお願い致します。

また、奈臨技ホームページの更新状況などをお知らせする、奈臨技メーリングリストサービスも行っております。ご希望の方は、「配信希望」とお書きになり、下記メールアドレスか、TEL/FAXにてお申し込みください(メールアドレスなど個人情報は厳重に管理いたします)。

奈臨技IT委員会

連絡先 大林 準 (天理医学研究所)
(申し訳ありませんが、FAXか電子メールにてお願い申し上げます) 
FAX 0743-63-5611    e-mail::: info@naraamt.or.jp



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