第56回・日臨技近畿支部医学検査学会が5月14、15日に和歌山県和歌山市にある、和歌山県JAビル・新橘ビルにて開催されました。通常、近畿学会は秋ごろ開催されていますが、今年度は日臨技医学検査学会と世界医学検査学会が9月に同時開催されるため、少し早めの5月の開催でした。例年よりも早めの開催ということで、演題数に関して懸念されましたが、多数の応募があり、当日は若手技師からベテラン技師まで幅広い検査技師で賑わっていました。今回の学会テーマは、「臨床検査の進む道」〜高めよう検査力!育てよう人間力!〜と題し、基礎的検討や症例発表だけでなく充実した教育セッションや特別講演もあり、次世代を担う若手技師が学ぶべき講演がたくさんありました。
今回、私は初めての学会発表であり、今までは聞いている立場でしたが人に伝える立場に変わり、興味をもってくれるか、上手く伝わるか、不安でずっとドキドキでした。私が発表した会場のフロアは多くの技師で賑わっており、フロアの外まで溢れている状態で、私の緊張は極限を超えていました。緊張のあまり、発表が早口になってしまいましたが無事終えることができました。今回の近畿学会の参加を通して、ただ自分が検討した内容を淡々と発表するのではなく、少しでも興味を持ってもらえるように分かりやすく丁寧に伝える必要性を感じました。また、他施設の方と意見を交わすことで、自分自身のさらなる成長に繋がると思います。
最近、臨床検査技師にも、検査説明や検体採取が求められ、現場で患者さんと相対する機会が増えてきています。それに伴い臨床検査技師に求められる能力はより高度なものになりつつあります。しかし、検査に関する能力だけではなく、豊かなコミュニケーション力も重要視されています。教育セッションの中では、臨床検査技師は医学的知識はもちろんコミュニケーション力や接遇・一般常識などあらゆる面で人間性を高める必要性があり、院内のすべてのスタッフ、そして患者さんから信頼される存在になることである、とある先生はおっしゃっていました。
勉強会や学会に参加する時は、何か一つでも吸収して帰りたいと思っていますが、今回の学会で、臨床検査技師として、医療人として信頼されるような存在になり、さらに大きく成長できるよう努力していこうと強く思いました。学会に参加する機会はますます増えていくと思いますが、少しずつ吸収して成長したいと思います。