平成29年1月7日(土) 奈良県立医科大学附属病院にて、施設代表者・施設連絡責任者合同会議が開催され、参加させて頂きました。40名を超える参加者と理事・監事の皆さんで会場はほぼいっぱいでありました。
今回のテーマは、リスクマネジメント、検査室のリスク管理から品質保証へと題し、約1時間の講演形式で行われ、内容はクレーム管理に関するものが中心でした。検査室で発生したクレームをどのように対処しクレームをどのように管理するか、実例をあげた分かりやすいお話でした。クレーム管理とは、問題発生(クレーム)に対して、まず要因分析を行い、対策の立案、そして対策を決定し実行する。さらに、評価という工程を経て良ければマニュアル化する。悪ければさらに対策を立てる。そして、記録システムを活用することで情報の共有をすることが最も大切であるという内容でした。
日頃から、クレームは初期対応が重要であることは意識していますが、対応が期待に応えられなければ、苦情という形でさらにクレームは膨れ上がります。患者対応においては、その患者の性格にも左右されます。高圧タイプ、自己中心タイプ、粘着タイプ、攻撃タイプ、被害妄想タイプとさまざまであり、その対応もさまざまとなります。なかなかマニュアルには載せることのできない対策があることも事実です。また、検査室でのクレームは患者だけでなく、医師・看護師といった医療従事者からも多く、日頃から医療従事者とのコミュニケーションも対策の一つといえます。クレーム管理とはシステム化し共有することに加え、人と人とのつながりを大切にし、顔を合わせたコミュニケーションこそが最も大切な対策となると感じました。
今回、参加させていただき、改めて検査室のリスク管理の目的を理解し、意識を高め遂行することの大切さ、そして気付くきっかけとなる記録分析の大切さを再認識した研修会でした。こうした取り組みを組織的に行い、さらにISO取得という目標を掲げ日頃から準備することが大切であると感じました。