平成21年7月度(第6回)

出題: 藤本一満 会員

生化学通信講座問題(NARA塾)第6回です。
第1回から第5回はこちらです

第6回解答・解説編はこちらです


(PDF版 はこちらです:172KB)

問題1. TP 6.5g/gL、ALB 3.2g/dL、Ca 7.5mg/dLのとき補正Ca値はいくらですか。
1. 7.8mg/dL
2. 8.3mg/dL
3. 8.8mg/dL
4. 9.3mg/dL
5. 9.8mg/dL
.
.
問題2. 小腸上部におけるCa、Pの吸収に関与するホルモンはどれか。
1.
副甲状腺ホルモン
2.
カルシトニン
3.
1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール
4.
バゾプレシン
5.
セクレチン
.
.
問題3. 健常人において血清Ca値が10mg/dLであった。イオン化Ca値はおよそどのくらいか
1.
1. 5mEq/L
2.
2.5mEq/L
3.
3.5mEq/L
4.
4.5mEq/L
5.
5.5mEq/L
.

.
問題4. 日内で最も血清Ca値が低値になる時間帯はどこか。
1.
午前3時頃
2.
午前8時頃
3.
午後1時頃
4.
午後6時頃
5.
午後11時頃
.
.
問題5. 健常人動脈血中の炭酸ガス含有量(T・CO2)はいくらか。
1.
15 mmol/L
2.
20 mmol/L 
3.
25 mmol/L 
4.
30 mmol/L  
5.
35 mmol/L
.
.
問題6. 脂肪組織細胞内に存在し、脂肪組織中のトリグリセライドのα位を水解する酵素はどれか。
1.
α-アミラーゼ
2.
ホルモン感受性リパーゼ
3.
レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ
4.
アシルCoAシンセターゼ
5.
肝性リパーゼ
.
.
問題7. ヒトのアミラーゼに関して誤っているのはどれか。2つ選べ。
1.
分子量は膵由来が唾液腺由来より小さい。
2.
含有金属は塩素イオンである。
3.
活性化剤はカルシウムイオンである。
4.
α-1,6結合は分解できない。
5.
膵型をP型、唾液腺型をS型と呼ばれる。
.
.
問題8. 点滴剤にTZ(ツッカー)がありますが、ツッカーの意味は。
1. アミノ酸
2. ブドウ糖 
3. 塩化ナトリウム 
4. 脂肪
5. ビタミン
.
問題9. 心筋梗塞発症後、CK-MBより早期に高値になる比はどれか。
1. MM1/MM2
2. MM1/MM3
3. MM2/MM3 
4. MM2/MM1
5. MM3/MM1
.
.

問題10. コリンエステラーゼのJSCC常用基準法の基質はどれか。
1. ベンゾイルチオコリン
2. 2,3-ジメトキシベンゾイルチオコリン
3. p-ヒドロキシベンゾイルコリン 
4. 5-メチル-2テノイルチオコリン  
5. ブチリルチオコリン
.
.
問題11. 薬物の血中濃度を測定する際に全血を用いるのはどれか。 2つ選べ。
1. シクロスポリン
2. ジゴキシン 
3. テオフィリン
4. リドカイン
5. タクロリムス
.
.
問題12. インドシアニングリーン(ICG)試験の15分停滞率が40%であった。最も考えられる疾患は。
1. 肝硬変
2. 腎不全
3. 胆石症
4. 糖尿病
5. ネフローゼ症候群
.
.
問題13. 飢餓状態で亢進する代謝経路はどれか。
1. グルコース → グリコーゲン
2. ペントースリン酸サイクル → グルコース-6-リン酸
3. ピルビン酸 → 乳酸
4. 脂肪酸 → アセチルCoA
5. アセチルCoA → コレステロール
.
.
問題14. 電量滴定法で測定する物質はどれか。
1. グルコース
2. ナトリウム
3. クロール
4. インスリン
5. グリコヘモグロビン
.
.
問題15. Rapid Turnover Protein(血中の半減期が短く代謝も早く、短期の栄養評価に用いられる蛋白)でないのはどれか。2つ選べ。
1. アルブミン
2. ハプトグロビン
3. トランスサイレチン
4. トランスフェリン
5. レチノール結合蛋白
.
.

問題16. 酵素法による遊離脂肪酸(NEFA)測定において、NEFAに直接働く酵素はどれか。
1. ペルオキシダーゼ
2. アシルCoAシンセターゼ
3. アデニル酸キナーゼ
4. ピルビン酸キナーゼ
5. 乳酸デヒドロゲナーゼ
.
.
問題17. III 型高脂血症の原因はどれか。
1. リポプロテインリパーゼ欠損
2. アポCII 欠損
3. LDL受容体異常
4. アポE表現型がE2/2
5. コレスロールエステルトランスファーペプチド(CETP)欠損
.
.
問題18. 硫酸アンモニウムによって血漿中蛋白質を分離する方法を何というか。
1. 塩析
2. アルコール沈殿 
3. 抽出
4. 透析
5. 濃縮
.
.
問題19. 浸透圧測定には氷点降下法を原理とする分析機は普及しているが、溶質1モルが純水1kgに溶解しているとき,氷点温度は何℃低下するのか。
1. 0.858
2. 1.858
3. 2.858
4. 3.858
5. 4.858
.
.

問題20. 17歳の女性、意識がもうろうとしていたため入院した。3日前から全身倦怠感と口渇・多尿の症状があったらしい。身長162cm、体重48kg、入院時の血糖は580mg/dLであった。入院時の動脈血   検査所見で考えにくいのはどれか。
1. pH:7.25
2. Paco2:25Torr
3. Na:136mEq/L
4. CL:100mEq/L
5. HCO3−:35mmol/L

以上で、第6回(設問編)は終了です。おつかれさまでした。

(by 奈良県臨床衛生検査技師会 藤本一満)

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