本年度研究班活動報告

微生物研究班
中山 彰文

平成12年度の微生物研究班の活動は、 微生物検査の基礎的知識・技術の見直しと現在話題となっている菌の耐性化と試験法について行いました。 今後とも会員の皆様のニーズに合った研究班の活動を行いたいと思います。 ご協力・ご意見をお願いします。

5月20日 (土)
耐性菌 (PRSP, VRE, BLNAR) の日常検査法について (講義および実習)
小松  方 会員 天理よろづ相談所病院

6月24日 (土)
NCCLSマニュアルの解説 (1)
島川 宏一 会員 天理よろづ相談所病院

7月15日 (土)
消毒剤の選択と使用法について
小泉  章 会員 奈良医大附属病院

11月11日 (土)
稀少病原体の分離経験について
中島 善洋 氏  松下記念病院

12月16日 (土)
実践、 微生物検査へのパソコン活用術
浦  敏郎 氏  国立循環器病センター

尚、 平成13年1月20日 (土) に、 インフルエンザウイルスについての血清・微生物合同研究班、 2月に、 近臨技微生物研修会の伝達講習会を予定しています。

血清研究班
山口 英世

今年度の血清研究班は講演会を以下の内容で4回開催致しました。
1) 平成12年5月20日 (土)
会 場:ならやま会館
講 師:三代 俊治先生 (東芝病院臨床病理部部長)
矢萩氏 (オーソ・クリニカル・ダイアグノスティクス)
内 容:肝炎ウイルスの先端のご研究をされている先生にウイルスのgenotypeの話を聞きウイルスの変異は時には治療効果を高めるのに役立つことがあると分かった。 また企業の抗体、 抗原検査の開発の方向性、 ウインドウ・ピリオドを短縮し、 より高感度に捕えるよう努力しているかを聞くことができた。
2) 平成12年10月14日 (土)
会 場:天理よろづ相談所病院
テーマ:1、 HIVの非特異反応と陽性時の対処方法
2、 HIVの抗原検査と抗体検査
講 師:1、 出口 松夫氏 (大阪大学医学部附属病院)
2、 江崎 剛氏 (日本ビオメリュー)
内 容:HIVの陽性時の進め方についてチャート方式で丁寧に教えて頂いた。 現実に陽性に遭遇していない施設は多いと思われるが、 検査の進め方を考えマニアルを作成する必要があると思われる。 HIV抗原検査、 抗体検査はどのように必要かについての講演。
3) 平成12年12月14日 (木)
    化学研究班と合同
会 場:奈良県健康づくりセンター
テーマ:1、 ペプシノーゲン
2、 ピロリ血清抗体価
講 師:1、 竹田氏 (和光純薬)
2、 福永氏 (協和メデックス)
内 容:ペプシノーゲンは間接X線に変わる検査ではなく両方を組み合わせることで胃粘膜の萎縮をより見つけることができ胃癌に移行する可能性の高い人を多く見つけることができる。 またピロリ血清抗体価は比較的簡単に検査材料を採取でき、 多くの検体を短時間に処理できるが、 感染初期や免疫不全の患者では偽陰性になり、 またピロリ菌除菌治療後の血清抗体消失には約6ヵ月を要するため除菌判定には不適である。 これからの保険適応が変わりスクリーニング的に実施できるようになれば普及すると思われる。
4) 平成13年1月20日 (土)
微生物研究班と合同
会 場:奈良県立医科大学附属病院
テーマ:インフルエンザについて
講 師:竹沢氏 (日本ベクトン・ディッキンソン)
金田氏 (第一化学薬品)
内 容:インフルエンザのウイルスの特徴、 基礎、 流行、 検査法、 治療。

 抗原、 抗体反応は、 感度、 精度、 非特異、 交差と色々問題を生じることがある。 これらを理解し、 検査報告の信頼性を高めるために、 どこまで検査を進めていく必要があるのか、 それに伴うコスト効率をどうするのかを考え、 検査内容の知識を養うことがより必要になってくると思われる。 来年度はそういうルーチンに沿った勉強会をしたいと思います。

血液研究班
森分 和也

平成12年度血液研究班の活動報告をさせていただきます。
活動は研修会がほとんどで、 今年度は5回実施しました。
内訳としては、
4月22日
主題:貧血の全て (Part2. 貧血の各論)
場所:天理よろづ相談所病院
講師:前川 芳明会員 (天理よろづ)
7月8日
主題:止血機序の基礎
場所:奈良医大
講師:阿部 哲也氏 (国際試薬)
10月14日
主題:白血球の増加と減少 (総論)
場所:奈良医大
講師:丹羽 欣正会員 (奈良医大)
補足:白血病・MDSの新WHO分類もあわせて解説していただきました。
1月27日
主題:白血球の増加と減少 (各論)
場所:天理よろづ相談所病院
講師:土屋 直道会員 (天理よろづ)
3月10日
主題:血液像の見方
場所:天理よろづ相談所病院
講師:原嶋 一幸会員 (天理よろづ)
でした。
 研究会の他に統一サーベイの配布を7月25日に、 検討会を11月3日に行いました。
 平成13年度もみなさんの御協力のもと、 活発な研究班活動にしていきたいと思いますので、 多数の御意見と御参加をお願いします。

臨床化学研究班
桑山 和哉

統一したテーマを持たず研修会を開催した。 内容は下記の通りである。
1) 8月11日 (金曜日)
場 所:健康づくりセンター3F研修室
テーマ:“精度管理を考える”
講 師:(株)国際試薬 精度管理部、 その他
内 容:いままで何度もこの内容で研修会を開催してきましたが、 今回、 保険で検体検査管理加算が認められるようになり、 これを機会にもう一度精度管理について考えていきました。
2) 8月22日 (金曜日)
場 所:健康づくりセンター3F研修室
テーマ:“基準範囲について考える”
講 師:(株)関東化学 学術部、 その他
内 容:検査値の標準化については、 皆様ご存知の通り、 酵素項目を中心に標準化が進んでいます。 今回、 検査値を判断するための“ものさし”である基準範囲について考えていきました。
3) 9月8日 (金曜日)
場 所:健康づくりセンター3F研修室
テーマ:“肝臓疾患の検査の進め方”
講 師:背古 和人 (奈良県健康づくりセンター)
内 容:生化学検査、 生化学検査以外の血液検査や腹部エコー所見と対比しながら肝臓の検査の進め方について考えていきました。
4) 12月14日 (木曜日)
場 所:健康づくりセンター3F研修室
テーマ:“ペップシノゲンと血清ピロリ抗体価
測定の意義”
講 師:(株)和光純薬 学術部
葛ヲ和メデック 学術部
内 容:臓器別に見てみると胃関連の疾患に関係する血液検査は少ないが、 萎縮性病変等に有効と考えられる検査をとり上げる。 特にピロリ菌関係の検査に保険が適応になり旬の話題であった。 (血清班との合同開催)
研修会については以上の内容である (12月現在)
 もう一つの研究班活動の中心であるサーベイ解析は、 例年通りの項目の解析を行ったが、 調査項目としてT-Bilを追加した、 詳しい内容は奈臨技精度管理事業報告書を参考にして頂きたいのだが、 今回のサーベイの解析を終えての感想としては、 施設間差が少なくなってきていると感じた。 ただし、 気になる施設が数施設あり、 データのフォローをしている途中である。 以上が今年度の臨床化学研究班の活動である。

細胞研究班
横山  浩

平成12年度細胞診研究班の活動といたしましては、 以下の内容で実施致しました。
1. 2000年1月10日 (金)   講演会
  会場   奈良医大 病院病理部
  主題   子宮頚部病変の細胞像
  講師   奈良市総合医療検査センター
       安達博成会員
  参加人数 10名
2. 2001年2月3日 (土)   講演会
  会場   奈良医大 中検技局
  主題   消化器の細胞診
  講師   奈良医大 総合医療病態検査学
       教授 中村忍先生
  参加人数 20名
今年度は、 症例検討会を中心に年6回を予定していましたが、 班長自身の怠慢もあり、 講演会2回の実施のみとなりました。 次年度は、 多数の会員に参加していただけるよう皆様のご意見を参考に内容も含めて検討していきたいと思います。

一般研究班
片岡 美香

平成12年度の一般研究班の活動は以下の通りです。
第1回
日 時 7月6日 (木) 午後6時30分より
会 場 県立医大附属病院 緊急検査室
テーマ 尿沈渣はおもしろいシリーズ
  一緒に見ましょう尿沈渣
内 容 日臨技 『尿沈渣検査法2000』 の発刊に伴い、 今までのものとの相違点、 追加点を解説しながら各沈渣成分について、 間違えやすいものを中心にスライド・生標本を用いて説明致しました。
第2回
日 時 9月21日 (木) 午後6時30分より
会 場 県立医大附属病院 中検技局
テーマ 便潜血反応について
講 師 阿部哲也氏 (国際試薬K・K)
内 容 大腸癌についての基礎的なことから、 各分析方法の原理、 結果の解釈や数値化の意義などについても講義していただきました。
第3回
日 時 12月6日 (土) 午後2時30分より
会 場 県立医大 臨床医学校舎 会議室
テーマ 尿沈渣はおもしろいシリーズ
  尿中に出現する異型細胞について
講 師 佐伯仁志氏 (国立京都病院 臨床検査科)
内 容 尿中に出現する異型細胞についてS染色はもちろん、 パパニコロウ染色、 組織のHE染色など多くのスライドを用いて講義していただきました。
第4回 (実施予定)
日 時 2月22日 (木) 午後6時30分より
会 場 県立医大附属病院 中検技局
テーマ 尿沈渣はおもしろいシリーズ
  尿中有形成分自動分析装置について
内 容 尿沈渣は多種多様なものが出現し、 標準化がかなり難しいと考えられている中で、 自動分析装置もスクリーニング的に (振り分け用に) 使用されてきています。 どのように成分を分類しているのか、 どこまで分類できるのか等開発エピソードなどを交えてお話いただく予定です。
 今年度も需要の多い〈尿沈渣はおもしろいシリーズ〉が中心となりましたが、 要望の多かった異型細胞についても、 講義していただくことができました。 その他の検査としては〈便潜血反応について〉しか行うことが出来ず申し訳ありませんでした。 精度管理は、 昨年同様、 統一サーベイで行い尿沈渣フォトサーベイと尿蛋白定量、 尿定性試験を実施致しました。 参加施設の検討会への参加を節に望みます。 また、 多くの施設が参加していただけることを期待いたします。
 勉強会は、 同じ業務をしている者が集まるよい機会であり、 日頃の疑問などを出し合ったり、 今後の勉強会で取り上げてほしいテーマなど話し合ったり、 多くの方の参加をお待ちしております。

輸血検査
森本 武次

今年度の輸血研究班の活動は講演会、 実習をそれぞれ1回づつ実施し、 また3月に講演会を企画している。
 講演会は血清研究班と合同で東芝病院研究部長三代俊治先生をお招きして、 内容はSENVと言う肝炎ウイルスについてであった。 たいそう幅広い知識をお持ちの先生で講演会も、 またその後の先生とのお茶を飲みながらの語らいも有意義なものであった。
 実習は血液型検査と不規則抗体検査について行った。 IgMクラス不規則抗体の原因によるおもて・うら試験不一致を示す検体についての血液型の決定と抗体同定、 また、 フィシン処理した同定用血球を用いて不規則抗体を実施した。
 3月には直接クームス陽性症例に関する講演会を企画している。 同時に会員から院内の勉強会で取り上げたことについて発表して頂くことになった。 これは本人からの申し出によるもので会員からこのような声を挙げてもらえることは私にとって大変うれしいことである。 このような波が会員全体に広がるように今後企画する側として考えていかねばならない。
 また、 毎年実施している近畿輸血研修会は当県から3施設6名の参加が見られた。 この研修会では日常の身近な問題に関する話題や学術的な話題が聞けることと、 輸血業務を行っている同士との語らいもできるため参加することの意義は深いと思う。
 昨年起こった奈良県内での輸血事故を発端に各施設の問題点を論じる機会を企画していたが、 未だ実現できない状態である。 連日のように報じられている医療事故の中でも輸血に関する話題が多くを占めており少なくとも会員の声を聞く必要はあると考えている。
 以上が今年度の活動報告である。

病理研究班
山川 昭彦

今年度病理検査研究班の活動は講習会4回、 講演会1回、 計5回開催した。
本年は、 まず身近なテーマとして、 廃棄物処理法を取り上げた。 環境問題が叫ばれる昨今において、 切実なテーマであり活発な討論が出来た。 次に 「病理・細胞診診断支援システム」 というテーマで講義していただいた。 社会全体の情報化が進み、 病理検査に於いてもシステム化が当たり前の様になってきており、 今後システム化を考える上で参考になる内容であった。 新しい技術の知識習得の目的で、 今年度は 「フローサイトメトリー法」 を取り上げ、 講義していただいた。 また、 精度管理事業として、 「アミロイド染色」 を取り上げ8施設の参加を得た。 前年度実施することが出来なかった講演会は細胞研究班と合同で 「消化器系の細胞診」 というテーマで講演していただいた。
今年度も年間を通したテーマを設定せず、 身近な話題から、 最新技術のものまで幅広く活動を行う事が出来た。 しかし、 参加者が固定化しており活動そのものがマンネリ化してきている。 新しい人にもどんどん参加していただき、 活性化したいと考えますので、 班員の皆様の参加、 ご協力を宜しくお願いします。

今年度活動内容
5月27日 (土) (講習会)
主題:病理検査に於ける廃棄物処理
会場:県立奈良病院 中検技局
講師:小野喜雄会員 (天理よろづ相談所病院)
内容:病理検査過程で出される廃棄物の処理について解説していただいた。
7月7日 (金) (講習会)
主題:病理・細胞診診断支援システム
会場:県立奈良病院 中検技局
講師:松阪 誠氏 (松浪硝子工業梶j
内容:病理・細胞診診断支援システム構築から、 テレパソロジー (遠隔画像診断) 等の最新の話題までを解説していただいた。
9月8日 (金) (講習会)
主題:フローサイトメトリー法
会場:県立奈良病院 中検技局
講師:山内さと子氏 (ベックマン・コールター梶j
内容:フローサイトメトリー法について基礎から解析の仕方、 応用までを解説していただいた。
11月10日 (金) (講習会)
主題:アミロイド染色の鏡顕検討会
会場:県立医科大学 病院病理部 討議室
講師:参加者全員
内容:各施設に未染標本を配布し、 各自の方法で染色して貰った標本を持ち寄り、 鏡顕検討した。
2月3日 (土) (講演会)
主題: 「消化器系の細胞診」
会場:県立奈良医大
講師:中村 忍先生 (県立奈良医大)
内容:身近でありながら、 日頃あまり経験する事の少ない消化器系の細胞診 (唾液腺、 消化管、 肝など) について、 比較的よくみられる疾患について症例を呈示していただき、 細胞所見を解説していただいた。
3月
主題:次年度活動計画
会場:未定
講師:参加者全員
内容:次年度一年間通した活動計画を班員全員で検討する予定。

生理研究班
吉田 秀人

平成12年度生理研究班活動の反省と今後の展望
 今年度の生理研究班の活動は、 学術講演会を1回、 実技講習会を7回、 講習会を17回開催致しました。 参加者は延べ415名で、 平均18名でした (2回の予定分除く)。
 今年度は、 新生児聴覚障害判定検査としての聴性脳幹反応検査について、 各地域 (4会場) にて勉強会を開催し、 タイムリーに多くの会員、 施設へ情報提供が出来ました。 また、 例年開催している心電図初級講座も積極的に参加していただき、 順調に成果は上がっていると思います。 さらに、 今年度は超音波検査の実技講習会を3回、 症例検討会を1回、 学術講演会を1回開催し、 勉強会を重ねるたびに定期的な勉強会開催への呼び掛けを行いました。 毎回多くの参加者がありまた好印象を得、 いよいよ来年度には定期的な超音波の勉強会を開催します。 呼吸機能、 神経機能の分野も準備を進め、 早く実現したく思います。 このように、 今年を振り返って考えると色々な意味で収穫のあった年と思います。
 今後の展望として毎年、 目標にしていますが、 会員一人ひとりに必要な情報を提供するために、 分野別の縦の線と地域の横の線を融合させた研究班活動の早期確立を目指し、 努力していきます。 そして、 研究班活動を大いに利用していただき、 会員一人ひとりが、 積極的に、 自分に必要な情報を収集し、 色々な情報を他の会員に、 発信することが重要と考えます。 新しい21世紀にさらなる飛躍を期待します。

学術講演会
『超音波の基礎と最新の超音波技術―物理特性の解説―』
日時  平成13年1月20日(土)14時から18時
場所  天理よろづ相談所病院 地下会議室
講師  東泉隆夫先生 (GE横河メディカルシステム超音波事業部)
参加人数  39人

実技講習会
『きれいにとれるシリーズ ―心電図篇―』
日時  平成12年4月22日(土)15時から17時
場所  天理よろづ相談所病院 3階討議室および心電図検査室
講師  森嶋良一会員 (奈良医大病院)
参加人数  11人

『きれいにとれるシリーズ ―スパイロ篇―』
日時  平成12年5月13日(土)15時から17時
場所  奈良医大病院 呼吸機能検査室
講師  今井竜子会員 (奈良医大病院)
参加人数  8人

『きれいにとれるシリーズ ―脳波篇―』
日時  平成12年5月27日(土)15時から17時
場所  県立三室病院 中検技局および生理機能検査室
講師  高橋のぶ子会員 (県立三室病院)
    原田譲会員 (天理よろづ病院)
参加人数  15人

『きれいにとれるシリーズ ―誘発電位篇―』
日時  平成12年6月24日(土)15時から17時
講師  原田譲会員 (天理よろづ病院)
参加人数  13人

『超音波実技講習会 (腹部、 心臓) 』
日時  平成12年10月14日(土)14時から17時
場所  天理よろづ相談所病院 第1、2超音波室
講師  岡山幸成会員 (天理よろづ病院)
    高橋秀一会員 (天理よろづ病院)
参加人数  35人

『腹部超音波実技講習会』
日時  平成13年2月17日(土)14時から17時
場所  大和高田市立病院
講師  西岡正彦会員 (大和高田市立病院)
開催予定

『心臓超音波実技講習会』
日時  平成13年3月3日(土)14時から17時
場所  奈良医大病院 超音波検査室
講師  東月見会員 (奈良医大病院)
開催予定

講習会
『新生児聴覚障害判定検査としての聴性脳幹反応検査について』
日時  平成12年5月18日(木)18時から20時
場所  天理よろづ相談所病院 神経機能検査室
講師  原田譲会員 (天理よろづ病院)
参加人数  14人

『新生児聴覚障害判定検査としての聴性脳幹反応検査について』
日時  平成12年5月23日(火)18時から20時
場所  県立奈良病院 中検技局
講師  東中千鶴子会員 (県立奈良病院)
    原田譲会員 (天理よろづ病院)
参加人数  13人

『新生児聴覚障害判定検査としての聴性脳幹反応検査について』
日時  平成12年6月8日(木)18時から20時
場所  大和高田市立病院 耳鼻科外来
講師  西岡正彦会員 (大和高田市立病院)
参加人数  10人

『新生児聴覚障害判定検査としての聴性脳幹反応検査について』
日時  平成12年6月16日(金)18時から20時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  天白 奈里会員 (奈良医大病院)
    原田譲会員 (天理よろづ病院)
参加人数  19人

『第1回 心電図初級講座 ―心電図の基礎知識―』
日時  平成12年6月3日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  16人

『第1回 心電図初級講座 ―心電図の基礎知識―』
日時  平成12年6月17日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  森嶋良一会員 (奈良医大病院)
参加人数  17人

『第2回 心電図初級講座 ―波形の異常(1)―』
日時  平成12年7月1日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  高橋のぶ子会員 (県立三室病院)
    加藤佳代子会員 (奈良医大病院)
参加人数  19人

『第2回 心電図初級講座 ―波形の異常(1)―』
日時  平成12年7月15日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  菅野妙子会員 (大和高田市立病院)
    吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  16人

『第3回 心電図初級講座 ―波形の異常(2)―』
日時  平成12年8月5日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  吉田和弘会員 (済生会奈良病院)
    吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  16人

『第3回 心電図初級講座 ―波形の異常(2)―』
日時  平成12年8月19日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  森嶋良一会員 (奈良医大病院)
参加人数  14人

『第4回心電図初級講座 ―不整脈(1)―』
日時  平成12年9月9日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  17人

『第4回心電図初級講座 ―不整脈(1)―』
日時  平成12年9月9日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  森嶋良一会員 (奈良医大病院)
参加人数  17人

『第5回 心電図初級講座 ―不整脈(2)―』
日時  平成12年10月8日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  高橋のぶ子会員 (県立三室病院)
    吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  16人

『第5回 心電図初級講座 ―不整脈(2)―』
日時  平成12年10月21日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  米田周可会員 (土庫病院)
    吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  19人

『第6回 心電図初級講座 ―心電図判読―』
日時  平成12年11月18日(土)15時から17時
場所  奈良市総合医療検査センター 会議室
講師  吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  16人

『第6回 心電図初級講座 ―心電図判読―』
日時  平成12年11月25日(土)15時から17時
場所  奈良医大 臨床医学校舎大会議室
講師  吉田秀人会員 (天理よろづ病院)
参加人数  17人

『超音波症例検討会 (腹部、 心臓) 』
日時  平成12年12月2日(土)14時から17時
場所  天理よろづ相談所病院 3階討議室 (第2、3討議室)
講師  高橋秀一会員 (天理よろづ病院)
    松下陽子会員 (天理よろづ病院)
参加人数  35人

公衆衛生研究班
喜多村 昭子

今年度は、 学術部活動の一つである 「毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会に研究班として参画し、 マニュアル作成を主活動とした。 マニュアル作成にあたりその内容についての学習を行った。 その活動内容は次のとおりである。
平成12年7月18日 第1回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容 マニュアル作成スケジュール、 掲載項目、 担当者の割当
平成12年8月20日 毒物・劇物取扱いについての法的規制についての学習
平成12年8月29日 第2回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容 マニュアルの見出し・フォーマットについて検討、 原稿集約法の検討
平成12年9月20日 毒物・劇物中毒発生時の対処法について学習
平成12年10月13日 第3回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容 原稿作成中間報告、 今後の作成日程及び方法の検討
平成12年11月29日 第4回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容  「毒物・劇物取扱いマニュアル」 素原稿の提示、 内容の再考
平成13年1月24日 第4回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容  「毒物・劇物取扱いマニュアル」 校正原稿の内容再考
平成13年2月9日 第5回 毒物・劇物取扱いマニュアル作成委員会出席
 内容  「毒物・劇物取扱いマニュアル」 最終原稿内容点検
「毒物・劇物取扱いマニュアル」 は3月末に完成予定である。

情報システム研究班
松田  誠

本年度は、 ワープロソフトとならびに検査室での使用頻度が多いと考えられる表計算ソフトについて学びました。 汎用されている表計算ソフト“エクセル97”を教材に選びました。 医療に冬の時代の到来と共に、 検査室の管理運営の為に、 各種基礎データーの、 収拾と集計、 統計処理を踏まえて、 病院経営面での検査室からの情報発信も重要な仕事になってきていると考えます。 “雑誌・医学検査”などにも部門別収支、 原価計算などにまつわる記載が多くみられるようになりました。 従来主に検査成績の解析や新法の導入のための統計処理、 検査日報などの処理に使われることが多かった表計算ソフトですが、 近年では前述のような方面での使用も求められています。 特にコンピューターの苦手な年配の技師がこの方面で好むと好まざるにかかわらず、 管理運営にたずさわる事が多いのが現実ではないでしょうか?めまぐるしく変わる医療情勢に対処するためには、 検査室に関するあらゆる方面の情報を加工し、 発信していかなくては、 院外はもとより、 院内でも取り残されてしまいます。

そのために、 自分たちの検査室の実情にあった、 日常的に誰でも使用でき、 簡単に、 有意義な情報収集、 解析、 診断、 発信などができるリアルタイム性のある各種業務用アプリケーションが必要になります。 従来はプロ以外の人間にとってはごく簡単な業務処理プログラム作成でも困難でしたが、 幸い最近ではウィンドウズなどOSの進歩で、 われわれでも系統的に少し学習するだけで、 ある程度のレベルのものが作成可能になっています。 その道具として、 エクセルの場合、 マクロやVBAがあげられます。 日常的に簡単に素早く入力しリアルタイムに何らかの答えがボタンプシュ感覚でできます。 本年度は、 会員のみなさんから要望の強かった表計算ソフトエクセルの使用法について、 エクセルの、 マクロや時間がゆるせばVBAの入り口まで学習する事を目標にしました。 上半期に出席された方がたはそれなりの感触を掴まれたのではないかと思われます。 エクセルのマクロを利用し誰でも直感的に処理できる一括処理、 さらに進んでエクセルのVBAを利用したユーザーインターフェースの作成法を学び、 エクセルでの臨床検査データー処理、 検査室管理などの環境を快適化が可能だと言う実感をもたれたと考えます。

遺伝子・染色体検査研究班
坂本 真一

今年度より、 遺伝子・染色体検査研究班をスタートさせ、 日頃各施設で行うことのできない実技講習を主体とし、 初心者を対象に活動を行いました。

第1回 平成12年7月8日 (土)
 会場:天理よろづ相談所病院
 主題:ヒト高分子DNAの抽出
 講師:宮西節子会員・大峠和彦会員・
    竹岡加陽会員
 参加:19名
 内容:血液から高分子DNAを抽出し、 濃度測定、 電気泳動、 写真撮影を行った。 抽出の原理や操作上の注意点など説明も行い、 最後に質疑応答を行った。

第2回 平成12年11月18日 (土)
 会場:天理医学技術学校
 主題:PCR法の基本操作
 講師:宮西節子会員・大峠和彦会員・
    竹岡加陽会員・坂本真一会員
 参加:17名
 内容:ヒトβ‐グロピン遺伝子のプライマーを用い、 実際にPCR操作、 アガロースゲル電気泳動、 写真撮影までを各自で体験した。

第3回 平成13年3月 予定
 主題:染色体検査
 内容:事前に配布した標本や写真による核型分析の演習を行う予定です。

 2回の講習会は土曜日午後、 4時間程かけて実習を行いました。 限られた時間の中で参加者全員に操作を行ってもらう。 そして実習の空き時間中にスライドなどを用い、 基礎から応用、 そして注意点を含め説明を行いました。 遺伝子検査に携わっている方は未だ少なく、 実際に操作を行い、 説明を聞くことにより、 理解も深まったことと思っています。
 次回からも参加者の意見を生かし、 企画していきたいと考えています。