奈臨技ニュース
平成20年8月号 第171号 2008年 8月 1日 |
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「平成20年岩手・宮城内陸地震」で被災された方々が1日でも早く日常生活に戻れますように復興支援のための義援金を募ります。義援金は一口100円で何口でも構いません。 また、書き損じの年賀ハガキでも可能です。至急 事務局まで届くようにお願いいたします。 全会員のご協力お願いいたします。 |
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第18回サイトメトリー学会が6月28・29日東京で開催され、参加された方に新しい話題を提供してもらいました。 *はじめに* 日本サイトメトリー学会は研究者と検査技師のプログラム内容が約6対4ぐらいでしょうか、正直マニアな学会です。ただ数年前に認定の関係で行ってから、ちょっとハマっていると言えばいいのでしょうか、ほぼ毎年のように参加しています。何故なら現在では検査とはすぐに直結しない研究でも、将来的にこうなればいいのにといったものや、フローサイトをするときに持っていると良い知識まで知的好奇心が満足できる、もちろん検査のことも新しい機器や精度管理についてなど実際に役に立つことがたくさんあって、いろんな勉強をしたい人にとってはちょっと試しに参加をお勧めいたします。 ここでおもしろいなと思った内容を少し・・ 【アプタマー】 一本鎖RNA、DNAなどが作る立体構造によって機能が発生するもののうち、抗体と同様な抗原物との結合特異性をもつ、標的タンパク質と特異的に結合する能力をもった核酸分子であり「核酸でできた抗体」とも呼ばれています。これはサイトメトリーを支える技術の一つである標識プローブ技術を用いているものであり、アプタマーは抗体に比して広く標的を捕捉し交差性もほとんどないため創薬技術としても今注目が 集まっています。たとえば多発性硬化症には、炎症系サイトカインの一種であるミドカインに対するアプタマーでは通常上の抗体より交差反応も無く、しかも顕著な発症抑制作用を示すという結果が出ています。果たして「アプタマーは抗体を越えるのか?」・・ 【ES、iPS細胞由来血小板製剤の産業化プロジェクト】 血小板濃厚製剤は強度の血小板減少症に対する唯一の対症療法でありますが、現在の所その需要供給 のバランスは一致していません。ヒトES細胞は、iPS半永久的に未分化のまま増殖可能であり、ES細胞の一番の問題点である腫瘍形成も、血小板では核が無く使用前に照射を行うため可能性はほぼ無い。繰り返し輸血を行うことで起こるHLA不適合も本人の細胞を用いることで回避可能である。・・と昨年これを初めて聞いた時、まさに夢のプロジェクトだと感心したものですが、今回の進行状況では巨核球一つから2000個程度の血小板が放出されるのが、ES細胞から作られた巨核球からは100個程度が限界だそうで、他にも保存法だとかさまざまな問題が山積していて、まだまだ本当に夢みたいです。 ただこの10年でHIVだけでも7倍に増えており、安全な輸血を考えるのは急務ではあるのは事実ですので、是非頑張って頂きたいプロジェクトです。 【高速フローサイトメーター】 最新の機器のトピックスといえば、高速フローサイトメーターでしょうか。一秒間に7万個もの細胞を測定可能であり、早く出来た理由はといえば、シース液の速度を早くしたということが一番であるようです。まだ商品化はされていないものでは、細胞数の少ない検体の測定ではどうしても時間がかかりますが、シース液を無くして検体を流す時に横振動を与えることで細胞が一列に並ぶ・・・という発想の転換による高速化が実現されようとしています。まだまだそういった最新機種を用いての検査は遠いかもしれませんが、楽しみな分野でもあります。(文責 県立奈良医大 山口直子) |
<新企画>
職 場 紹 介 |
片岡 直樹 当センターは大和高田市の北部に位置し、保健センター内にあります。近くには大中公園があり、春には高田川沿いの桜並木が満開時には恐ろしいほど迫力があります。 当センターの発足は、昭和四十九年で医師会の先生方で運営しようと設立され、昭和六十三年に社団法人大和高田市医師会立として、公益性を高めて再発足されました。 現在はセンター内での、ドック健診をはじめ学童健診や企業健診等々日常業務として取り組んでおります。今年六月より特定健診が導入され、職員全員で対応に追われています。 これからも地域医療に貢献できるように日々技術の向上に努め、検査の精度管理を高め、信頼されるデータ報告に勤めて参ります。地域密着を目指して職員一同切磋琢磨しております。 |
生涯教育研修会のお知らせ
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奈良県臨床衛生検査技師会 感染制御部門長 小泉 章 7月の講習会『検体管理加算の算定基準とグラム染色の基礎』では、70名余りの方々に参加して頂いたことに世話人一同、感嘆するとともに参加者のグラム染色に対する意識の高さ、研修会に対する期待度の高さを再認識させて頂きました。目下、実技研修会に参加して頂く方々にとって実りあるものにする為、1.ルーチンで生かせる確実な技術、2.自施設におけるスキルの継承、と言う2つのテーマを基に実習カリキュラムやテキストを作成中でありまが、ようやく研修会の日程等々、決定致しましたのでご案内させて頂きます。検体管理加算の算定基準の改定に伴い、グラム染色を始められた御施設やこれから始めようと準備されている御施設の方々は、是非ともお申し込み下さいます様、宜しくお願い申し上げます。 実技講習会
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自動呼吸機能検査研究会(日臨技関連団体)より、第8回自動呼吸機能検査研究会発表会と第15回琵琶湖セミナー(呼吸機能検査研修会)のご案内があります。 |
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まほろばの原稿を募集しています。投稿される方は広報委員までお申し出ください。
又、名簿作成のための確認用紙を各施設及び自宅会員に配布しました。確認のうえ返送ください。
広報一同
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いつも奈臨技ホームページを、ご愛用頂き有り難うございます。当委員会ではコンテンツ充実に、日ごろ努力しておりますが、学術資料の更なる充実を図るため、論文、勉強会資料、推薦論文とその要旨などの投稿をお待ちしております。さらに、学術リンク集の掲載に向け、優良ホームページの調査も行っております。ご協力をお願い致します。
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