奈臨技生理機能検査部門では「きれいにとれる」シリーズとして、生理機能検査の各検査について、検査の原理や臨床的意義、わかりやすい結果を正確に臨床側に報告するための検査のコツ、について研修しています。
その中のほんの一部ですが、当日に使用した資料を掲載させていただきます。
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疾患編
手根管症候群(CTS)の検査法
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手根管症候群(Carpal Tunnel Syndrome : CTS)

 正中神経が手首にある横手根靱帯の下で絞扼された場合に生じる。症状としてはまず夜間に手掌に疼痛が現れ、次第に第1、2、3、指及び4指の半分、母指球などにしびれを生じる。慢性例では、短母指外転筋の筋力低下や筋萎縮を生じる。手根管症候群は女性に多く糖尿病や手をよく使う職業の人にも見られる。

絞扼性ニューロパチー

 末梢神経周囲組織の肥厚や腫瘍、異常代謝産物の貯留などにより末梢神経が圧迫されるためにまず髄鞘が損傷され、高度になると軸索にも損傷が及ぶために、その神経支配域の運動、知覚障害を生じる病態。一般に絞扼性ニューロパチーの生じやすい部位は、神経が靱帯や骨に囲まれた空間を通過する部位で、このような場所では神経が外傷や圧迫などの機械的損傷を受けやすくなっている。手根管症候群の他にも肘部管症候群(尺骨神経)、橈骨神経麻痺、腓骨神経麻痺などがある。

検査法

参考文献

川村純一郎.絞扼性ニューロパシー.神経病学入門.金芳堂:1988;p290-296
SHIN J.OH.筋電図実践マニュアル.医学書院:1996

(天理よろづ相談所病院 臨床病理部 神経機能検査室)

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