第64回日本医学検査学会が5月16、17日に福岡国際会議場・マリンメッセ福岡・福岡サンパレスにて開催されました。新幹線で福岡へ向かっている道中、真っ白な姫路城が見えたり、広島のマツダZOOM ZOOMスタジアムからは応援の歓声が聞こえてきそうで、ちょっぴり野球観戦したような気分になったり、山口では長〜いトンネルの合間の新緑美しい山々に癒されました。小倉を過ぎるといよいよ博多に到着です。町を歩くとビル群には似合わないこじんまりとした屋台から香る豚骨の何ともいえない香りが博多に来たことを感じさせました。
今年の会場は福岡でしたが、佐賀県臨床検査技師会が担当されており、『SAGA創未来-時代が求める風になれ-』のメインテーマの下、初日4000人超の盛会だったそうで、会場は歩くのも大変なくらい検査技師でいっぱいでした。
また、来年神戸で開催される第65回医学検査学会と世界医学検査学会との同時開催に向けて今回から英語での一般演題も募集され、675演題中、27演題は英語での発表でした。日臨技企画においてもパネルディスカッション形式で臨床検査・技師の国際化を考えると題して行われ、国際化に関する臨床検査技師の課題を討論されました。
計3回の国際学会での発表経験をもつ先生は自身の経験からコミュニケーション・プレゼンテーション能力の必要性について語っておられ、いかに素晴らしい内容であっても伝わらなければ評価されない現実を肌で痛感し、伝える能力の向上次第で日本の臨床検査技術、検査環境はますます発展できると思うとおっしゃられました。実際私も伝えることの難しさを感じる場面があります。特に専門分野外の方に検討結果を伝えようとする時には少しでも興味を持ってもらえるようなスライド作り、プレゼンが必要だと感じます。発表するときは極度の緊張を伴いますが、自身の検討結果が伝わり、レスポンスがかえってきたときの喜びはひとしおです。ある先生は、多くの場合、学術活動は個人の熱意が全てであるとおっしゃられ、学会での発表の為には現状を知る必要もあり、参考文献を読むことは自身の向上にも繋がります。
学会へ参加すると、同じ臨床検査に携わっているいろいろな地域の技師や普段は会えない先生の意見や考えをお聞きすることができ、大変刺激を受けます。こうした刺激を熱意に変えて本業である日々のルーチンワークに生かして行きたいと思います。