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 奈臨技ニュース
平成27年 11月号
第258号 2015年 11月 1日
 



「日本における主要な臨床検査項目の共用基準範囲」の適用状況と今後


奈良県立医科大学 中央臨床検査部 梅木弥生

 8月号の奈臨技ニュースで、共用基準範囲の概要と、当院での採用方法と内容を簡単に掲載させていただきました。今回は現在の共用基準範囲の採用状況と、今後の動向について掲載させていただきます。その理由として奈臨技では共用基準範囲の採用を勧めているところであり、医療機関の間で患者の検査情報の共有化の推進をさせていただいている事が挙げられます。

 平成27年6月現在、以下の大学病院が採用しています。

 九州大学病院、宮崎大学医学部附属病院、東京大学医学部附属病院、新潟大学医歯学総合病院、福岡大学病院、久留米大学病院、産業医科大学病院、三重大学医学部附属病院、大分大学医学部附属病院、琉球大学医学部附属病院、岡山大学病院、富山大学病院(CBC、免疫のみ採用)、奈良県立医科大学附属病院、川崎医科大学付属病院。

 奈良県では天理よろづ相談所病院が電子カルテ導入時に採用することを検討しています。

 国立大学病院での今後の採用状況についてのアンケート結果は以下の通りです
*採用済:18%
*採用することで活動している大学病院:34%
 1)本年度中に採用:20%  2)来年度中に採用:9%  3)時期未定だが採用する:5%
*その他:48%( 1)予定なし:14%  2)準備する:9% 3)検討する:25% )

平成28年度 採用大学病院は少なくとも47%以上の施設が採用される見込みです。
奈臨技施設で共用基準範囲を採用することは検査データの共有化の実現につながると考えます。

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生涯教育研修会のお知らせ




臨床病理学的情報に注視する尿中形態所見を求めて〔専門-20〕

講師:藤 利夫氏((株)リンテック 検査統轄部)

日時:平成27年11月7日(土)14時30分〜16時45分
会場:奈良市総合医療検査センター 3階 視聴覚室(会場にご注意下さい)

担当:細胞検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
奈臨技細胞部門・病理部門・一般部門の合同研修会です。
尿路系腫瘍を取り巻く、尿沈渣と尿細胞診との共存圏を追求し、特に、異常細胞として、判定の難しい、尿細管上皮の形態学、及び組織、解剖生理学を交えてご講演していただきます。
特に尿細管上皮に関する生理、病態学及び形態学では日本を代表する先生です。
今回は一般検査の方々を中心に行いたいと考えておりますので、会員の皆様、ふるってご参加くださいます様お願いいたします。

【問い合わせ先】安達 博成(奈良市総合医療検査センター)
Tel :0742-33-7875 (209)   e-mail:adachi@medical.nara.nara.jp



微生物検査サーベイ検討会〔専門-20〕

講師:班員

日時:平成27年11月20日(金)18時30分〜20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 本院 南別館4階会議室

担当:微生物検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
本年実施した奈臨技サーベイの報告検討会を行います。
各設問のポイントについて説明させて頂くとともに、サーベイの結果・正解率を含め報告し、参加者と共にディスカッションを行いたいと思っております。
サーベイ参加各施設から1名以上の出席をお願いします。宜しくお願い致します。

【問い合わせ先】
問本 佳予子(県立医科大学附属病院)
TEL:0744-22-3051 (1230)  e-mail:kayokok@naramed-u.ac.jp



超音波定期勉強会7
「左室壁運動評価を効果的にレポートするコツ」〔専門-20〕


講師:高橋 秀一 会員 (済生会中和病院)

日時:平成27年11月24日(火)18時30分〜20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 外来棟5階中会議室

担当:画像検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
心臓超音波検査の報告書の書き方シリーズ も4回目となりました。
左室壁運動異常は、冠動脈の支配領域と密接な関係があります。これらは、文章だけではなく図示して報告することが大切です。また、冠動脈支配に矛盾する壁運動異常では、原疾患を考える必要があります。
今回は、日常検査で多く遭遇する左室壁運動評価を取り上げ、報告の方法について分かりやすく講義していただきます。
また、症例などありましたら、DVD等の資料と一緒にお持ち寄り下さい。

【問い合わせ先】
廣田 貴代(天理よろづ相談所病院)
Tel: 0743-63-5611 (3136)   e-mail: cp-pu@tenriyorozu.jp



免疫血清サーベイ報告会
HBV再活性化対策と高感度HBs抗原測定試薬の有用性〔専門-20〕


講師:
藤川 麻由美 会員(天理よろづ相談所病院)
新妻 幸子 氏(富士レビオ株式会社 販売部門 学術サービス部)

日時:平成27年11月27日(金)18時30分〜20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 外来棟5階中会議室   

担当:免疫検査・臨床化学検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
今回、臨床化学検査分野と免疫検査分野のコラボレーション第一弾として、B型肝炎再活性化のメカニズムとその対策における高感度HBs抗原測定試薬の有用性について講義していただきます。
また、併せて今年度の奈臨技サーベイの解析会を行います。

【問い合わせ先】
倉田 主税(県立医科大学附属病院)
Tel:0744-22-3051 (1225)  e-mail:ckurata@naramed-u.ac.jp



体腔液検査について〔専門-20〕

講師:
山口 直子 会員 (県立医科大学附属病院)
高田 旬生 会員(天理よろづ相談所病院)


日時:平成27年12月1日(火)18時30分〜20時30分
会場:天理よろづ相談所病院 本院 地下会議室

担当:血液検査分野(生涯教育研修:専門−20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
一般検査部門との合同研修会として、体腔液検査を取り上げます。
体腔液検査は血液検査機器での検査が可能となっており、部門の枠を超えた知識が必要となってきています。
今回は、シスメックス、シーメンスの体腔液測定可能な機器の活用法と、症例2例の提示をさせて頂き、各御施設の担当者の方々の御意見も伺えればと考えております。奮っての御参加をお願いします。

【問い合わせ先】
山口 直子(県立医科大学附属病院 )
Tel:0744-22-3051 (1220)   e-mail:nyama@naramed-u.ac.jp


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***平成27年度奈良県臨床検査協議会講演会開催案内***


一昨年に引き続き奈良県臨床検査協議会事業として第3回の講演会を開催致します。

 今回は『市中肺炎を学ぶ』をテーマとし検査をより有効に使っていただくための情報を提供するとともに、臨床の皆様と身近な問題について考えてみたいと存じます。多くの医療関係の方のご参加をお願い致します。

 本協議会は一昨年、臨床検査を診療現場に役立つよう協議すること、および臨床検査の標準化を奈良県下に広く浸透させることを目的として、奈良県、奈良県医師会、奈良県病院協会、日本臨床検査専門医会、日本衛生検査所協会近畿支部、奈良県臨床検査技師会が協力して奈良県臨床検査協議会を設立致しました。皆様の暖かいご支援、ご協力をお願いします。

【テーマ】 「市中肺炎を学ぶ」
【日時】 平成27年11月5日(木)18時00分より20時30分まで
【会場】 奈良県医師会館  橿原市内膳町5-5-8 TEL 0744-22-8502
【入場無料】 (医療関係者のみ)
【問合せ先】 634-0045 橿原市石川町81 TEL 0744-27-1071  大和橿原病院臨床検査科 今田 周二
【会場案内】 近鉄大和八木駅下車、徒歩7分
プログラム

開会の挨拶 奈良県臨床検査協議会会長 竹村 恵史 先生
司会 梅木 弥生 先生 (奈良県県立医科大学附属病院)
講演1市中肺炎の診療        春日 宏友 先生(春日医院院長)
講演2市中肺炎と検査 2-1:細菌検査に適した喀痰の採り方  
枡尾 和江 先生(奈良県総合医療センター)
2-2:薬剤耐性菌状況と微生物学検査報告書の読み方
田中 裕人 先生(ファルコバイオシステムズ)
講演3抗菌薬の選択と使い方 吉田 仁子 先生(奈良県立医科大学附属病院薬剤部)
講演4.高齢者におけるリスクと予防 萱島 すが 先生(天理よろづ相談所病院感染症管理センター)
閉会の挨拶 奈良県臨床検査協議会副会長 阪井 利幸 先生

主催 奈良県臨床検査協議会
協賛 奈良県医師会奈良県病院協会  日本衛生検査所協会近畿支部
日本臨床検査専門医会  奈良県  奈良県臨床検査技師会




奈臨技からのお知らせ



日臨技臨時総会議決権行使書について

日臨技臨時総会が、来年1月に開催されます。それに先立ちまして「議決権行使書(兼出席票)」が各会員に送られて来ます。今回は定款改定が議題として提案される見通しがあり、奈臨技でまとめて回収し日臨技に送付します。議決権行使書は各施設でまとめ、各地区担当理事に1月10日までに提出して下さい。宜しくお願い申し上げます。議決権を委任される場合は委任者を「今田周二」でお願い致します。

北部地区担当 山下 貴哉 市立奈良病院  630-8305 奈良市東紀寺町1-50-1 TEL 0742-24-1251
中部地区担当 中森 隆志 田北病院  639-1016 大和郡山市城南町2-13 TEL 0743-54-0272
南部地区担当 野村 真  済生会中和病院  633-0054 桜井市大字阿部323 TEL 0744-43-5001


桜井市民健康まつり「全国検査と健康展」

【日 時】 平成27年11月1日(日)
【会 場】 桜井市芝運動公園


橿原市「ふれあい・いきいき祭」

【日 時】 平成27年11月22日(日)午前10時〜午後3時
【会 場】 かしはら万葉ホ−ルとその周辺


なら糖尿病デー2015

【日 時】 平成27年11月22日(日)
【会 場】 奈良県社会福祉総合センター


日本プライマリ・ケア連合学会 近畿地方会

【日 時】 平成27年11月29日(日)午前9時〜午後5時
【会 場】 奈良県社会福祉総合センター
【詳 細】 詳細は、こちらのページをご参照ください(日本プライマリ・ケア連合学会 近畿地方会 ホームページ)

会員の皆さまの参加お待ちしています。


***平成27年度 日臨技近畿支部 血液研修会開催案内***



テーマ
基礎から学ぶ形態診断
日 時
平成28年2月13日(土)〜14日(日)
会 場
神戸大学医学部会館 シスメックスホール  




**奈臨技 生涯教育研修会のご案内**



テーマ

「統計処理の基礎から実践」

【講師】

山西 八郎 教授、八木 美智子 助手(天理医療大学)

【日時】

平成27年12月12日(土)
午前:10時〜12時  午後:13時〜17時

【会場】

天理医療大学 4階 大教室B

【内容】

統計処理を行う上での基本的な考え方から実際の処理方法を学ぶ研修会となっています。午前は論文を使用して統計処理やグラフ作成が適切に行われているかを読み解いていく内容となっており、午後はExcelを使用しての散布図や度数分布図、t検定、重回帰分析などを学ぶ実践形式となっています。学会発表での資料作成や論文を読む上で役立つ内容であり、新人技師にお勧めの研修会です。

午前、午後どちらか一方のみの受講も可能ですので、多数の参加をお待ちしています。
研修会はPC使用となりますので Excel2010以降が使用可能なPCを各自持参ください

※昼食は各自で準備お願いします。

【受講料】

無料(非会員は500円)

【定員】

30名(申し込み制となります)

【評価点】

基礎20点

【申し込み】

E-mailにて施設名、氏名、連絡先(電話番号、E-mail)を明記の上、下記に申し込み下さい(定員になり次第締め切りとなります)
申し込み先 E-mail:cp‐yoshi@tenriyorozu.jp

【申し込み期間】

平成27年11月9日(月)〜平成27年12月4日(金)

【問い合わせ先】

吉岡 明治(天理よろづ相談所病院)
Tel:0743-63-5611(内線7447)  E-mail:cp‐yoshi@tenriyorozu.jp































認定心電検査技師について



県立医科大学附属病院 吉田 秀子

 「認定心電検査技師」は日本心電学会の強い要望をもとに構築されたもので、その目的は「診療及び検診領域における心電関連検査のうちで、心電図を正しく判断し、診療に適切にレスポンスできる技師を認定し、国民の健康に寄与すること」にあります。平成19年から日本臨床衛生検査技師会と日本心電学会が協力して、日臨技認定センターにおいて実施されましたが、平成25年より認定心電検査技師試験が日本臨床衛生検査技師会と心電学会と二本立てになり、双方から試験の実施案内が発信されています。

 私は昨年の11月30日に日臨技の認定心電検査技師試験を受けました。試験会場は東京であり、前日に出発し試験を受けることになりました。

 今回、私が受験した日臨技の認定心電検査技師試験について紹介します。まず受験資格ですが、日本臨床衛生検査技師会の会員で、日臨技生涯教育研修制度の修了者であることとされています。提出書類に修了証書のコピーが必要となりますので、大切に保管しておいてください。受験料は20000円で、合格後認定料として5000円が必要となります。

 次に試験問題ですが、日臨技ホームページの「認定心電検査技師カリキュラム」の範囲から出題されます。内容を見ると、心電図総論(解剖、誘導法、波形の名称と意味)、検査の実際、心電計の構造と性能、安全対策、各波形についてなど、とにかく心電図に関することがいろいろ出題されます。過去に出題された問題集がないため、どのような問題がでるかわからず、参考出版物「日当直者のための心電図症例集」、「認定心電技師のための心電図の読み方」を中心に勉強しました。今年から「認定心電技師のための心電図の読み方」から「循環機能検査技術本」に代わっています。その他に、認定試験対策研修会にも参加しました。

 私や過去に受験した人が覚えていた問題の一例をあげます。心房細動の種類、心電図と薬剤(治療薬や心電図に影響する薬)、遮断周波数を求める、心筋梗塞の部位と冠動脈、電解質異常(低カリウム血症?)、心尖部肥大型心筋症の心電図、緊急性のある心電図を提示しそれの対処法、ME関連など(これらはごく一部ですが)、波形だけでなくそれらに関連することも出題されていました。

 試験当日は、指定研修としてビデオを50分間視聴し、その後60分の筆記試験を2回受けました。今年は、筆記試験の後、バリデーション講習(実技、指定研修)120分受講することになります。

 合格した後も認定更新が必要であり、認定期間は試験翌年の4月1日から5年間となります。認定更新の要件は、日本臨床衛生検査技師会の会員を継続していること、認定期間内に研修会等で合計50単位以上を取得することが必要となります。

 今回、認定心電検査技師試験を紹介させていただきました。試験を受けるにあたり改めて基礎からもう一度勉強するきっかけとなりました。技師会では、心電図定期勉強会や対策講習会も開かれているため、ぜひ参加していただき、みなさんもこの認定試験に挑戦してみてください。







奈臨技行事予定(11月)



*行事参加されるかたは、当ページにて日程・会場の変更の有無を再度ご確認ください



編集後記

先日、大阪国際交流センターにて日臨技近畿支部医学検査学会が開催されました。
奈臨技会員の皆さまも、多く参加されたことと思います。
今回は日臨技の宮島会長が来られ、『2025年に向けての“決断”とは 〜検体採取の先にあるものは〜』というテーマでご講演頂きました。今後の臨床検査技師が、生き残る為には何が必要なのか?会長とともに考えるいい機会となりました。

広報委員一同広報委員




* 奈臨技IT委員会からのお願い *

 奈臨技ホームページを、ご覧頂き有り難うございます。当委員会ではコンテンツ充実に、日ごろ心掛けておりますが、学術資料の更なる充実を図るため、論文、勉強会資料、推薦論文とその要旨などの投稿をお待ちしております。さらに、学術リンク集の掲載に向け、おすすめホームページの調査も行っております。ご協力をお願い致します。

また、奈臨技ホームページの更新状況などをお知らせする、奈臨技メーリングリストサービスも行っております。ご希望の方は、「配信希望」とお書きになり、下記メールアドレスか、FAXにてお申し込みください(メールアドレスなど個人情報は厳重に管理いたします)。

奈臨技IT委員会

連絡先 大林 準 (天理医学研究所)
(申し訳ありませんが、FAXか電子メールにてお願い申し上げます) 
FAX 0743-63-5611    e-mail:: info@naraamt.or.jp



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