第55回日臨技近畿支部医学検査学会が10月17日、18日の2日間にわたり、にて開催されました。
私にとって2回目の近畿学会となる今回は、輸血部門で発表する機会が得られ、昨年とは違った緊張感で学会に参加しました。私の発表は初日の昼過ぎに控えていました。質疑応答の事を考えると、ランチョンセミナーも上の空で、昼食もほとんど喉を通りませんでしたが、発表は緊張しながらも無事終わり、会場からは次の検討に繋がるようなご意見も頂きました。
今回の学会では日臨技企画として『2025 年に向けての“決断”とは、 〜検体採取の先にあるものは〜』をテーマに宮島会長が講演されました。私は以前に検体採取の講習会にも参加しましたが、その時には休みの日なのに...と思っていました。しかし今回の会長の熱い思いを聞くことができ、臨床検査技師の将来の為には自分たちが何をしていったらいいのか考えるいい機会となりました。
そのほかには、ルーチンを担当している血液および輸血検査の演題を聞くため、各会場を渡り歩きました。血液分野では、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)やデング熱感染における血液検査所見といった普段遭遇しにくい症例提示などもあり、新しい知見を得ることができました。輸血分野では各施設における輸血部門の取り組みを中心に学ばせて頂きました。
また、合同企画であるR-CPCでは、ループスアンチコアグラントと第?因子インヒビターの複合に関する症例と、レジオネラ肺炎に関する症例の解説をしていただきました。2症例ともレベルの高い激しい討論が行われ、私は圧倒されるばかりで自らの勉強不足を実感したとともに、検査データの考え方、診断の進め方を学ぶことができました。学生の時には検査項目について、教科書的にこの項目が異常だったらこの臓器がわるいから...と単純に考える事しかできませんでしたが、得られたデータは生体の様々な状態や要因を反映したものであり、検査項目間でもつながりがあるため、広い視野で考えることが大切だと感じました。
今回、初めて演題発表を経験し、各分野における新しい知見も得られ、非常に充実した2日間を送ることができました。今回学んだことを活かして、さらなる知識と技術の向上を図るために、日々精進していきたいと思います。