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 奈臨技ニュース
平成30年 7月号
第290号 2018年 7月 1日
 



第35回奈良県医学検査学会より



会長賞を受賞して

天理よろづ相談所病院 河野 紋

 去る5月20日、奈良県立医科大学にて第35回奈良県医学検査学会が開催され、私は「クロスマッチ用検体の外観にて溶血副作用を疑った症例」という演題で発表させていただきました。

輸血検査の領域においても自動化が進むなか、当院では用手法にて交差適合試験(クロスマッチ試験)を行っています。毎日数十件と行っている交差適合試験のなかで、暗褐色の血漿から溶血副作用を疑い、検査データやカルテの検索を行ったのがきっかけです。結果的に、薬剤の投与開始時期と色調変化の時期が一致したことや、検体と薬剤の極大吸収波長が近似していたことより、薬剤の色調が影響しており、身体や検査データへの影響は認めませんでした。しかし、検体の色調や濁りなど外観だけでも様々な情報を得ることができ、自動化が進むなか、検体確認の重要性を改めて感じた症例となりました。

今回の学会で発表の機会をいただけたことは私にとって貴重な経験となり、さらには“会長賞”という名誉ある賞をいただき大変嬉しく思います。これも、熱心にご指導頂いた職場の諸先輩方のおかげだと感じており、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。




学術奨励賞をいただいて

県立医科大学附属病院 隅 志穂里

先日、行われました第35回 奈良県医学検査学会の輸血部門にて「当院のクリオプレシピテートの使用状況」という題で発表させていただきました。

 学術奨励賞に選考してくださった各委員の先生方にこの場をお借りし、謝辞を述べさせていただきます。この度、立派な賞をいただけたことに当院輸血部一同、私個人としても大きな喜びを感じております。私事ではありますが、賞をいただくというのは初めてのことであり皆様の前で名を呼ばれ登壇するというのは一般演題発表以上に緊張しました。この様な貴重体験ができたことに関して、発表の機会を与えて下さった皆様のおかげと思っております。

 発表させていただいた“クリオプレシピテート作成・運用”においてはここ数年間の輸血部での課題でもあり、昨年運用開始するまでに長い時間を費やしようやく始まったところでありました。運用開始後、ちょうど半年が経過した頃に今回の奈良県医学検査学会の抄録の募集が始まりまして、第一報を奈良県で報告しようとなり今回その役目を私が承り発表させていただく運びとなりました。

 今回の発表内容はクリオプレシピテートの基礎部分であり、また輸血分野においてこのような取り組みを行っているということを少しでも興味を持っていただきつつ分かりやすく伝えられれば良いと思いながらスライドを作製と発表を行わせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?この学会後、貴施設にて少しでも“クリオ”という言葉が出たのであれば大変うれしく思います。
 ただ、今回の発表内にて皆さんが知り得たかったと思われるクリオプレシピテートの有用性データや具体的な症例報告、年間を通してのFFP使用量の増減、廃棄率など詳しい数字データが公表できなかった部分に関しては、今後学会等で報告してまいりますが、現在続報としてどのように報告するのが分かりやすいかと話し合いつつ、各診療科協力のもと投与前後の検査結果値などを1つ1つ比較しながら輸血部内にてデータの解析中であります。

 最後になりましたが、当院輸血部では昨年度より様々な症例検討・研究検討に加え診療科の要望により新たな運用を開始しようと積極的に改革に取り組んでおります。賞をいただけたエネルギーを今後に繋げ奈良県立医科大学附属病院 輸血部の成長とまた一職員としてスキルアップできますよう日々精進したいと思います。この度は、学術奨励賞をいただきまして誠にありがとうございました。

 


第35回奈良県医学検査学会学術奨励賞を頂いて

                        宇陀市立病院 菊田 健太

第35回奈良県医学検査学会にて「当院における整形外科領域エコーの取組み」を発表させて頂きました。

 当院の肩肘センター開設から現在における臨床検査科での取組みの概要を内容としました。整形外科領域エコーは他の領域に比較して実施施設も少ないように思います。幸い当院では上司による指導を受けられる環境にありますが、外部勉強会等も少なく、奈良県臨床検査技師会でも実施して頂けたらと思います。

 私は発表において、“シンプルなスライド作成”、“発表内容を少しでも聞き手に届ける”を課題にしていました。発表時間がやや超過してしまいましたので、時間内に上手くまとめることが今後の課題であると思います。
 今回、学会発表する機会を頂き非常に貴重な経験となりました。また、学術奨励賞という素晴らしい賞を受賞出来たのは、上司は勿論、整形外科医師や理学療法士等多くの方々に御教示頂けたからであると思います。

 最後に、発表の質疑で頂きました言葉の中にもあった様に、今後理学療法士の方々とも協力し更なる理解を深め、整形外科領域エコーの有用性を高めていける様に努めたいと思います。





生涯教育研修会のお知らせ



頻脈性不整脈〔専門-20〕

講師:坂井 優 会員(天理よろづ相談所病院)

日時:平成30年7月6日(金)18時30分~20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 外来棟5階 中会議室

担当:機能検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
第2回目の不整脈の勉強会を開催いたします。
今回は頻脈に焦点をあててお話して頂きます。日常業務で頻脈の心電図に頭を悩ませることはよくあることかと思われます。
頻脈性不整脈の心電図について苦手な方でもとっつきやすくお話していただく予定ですので、ぜひお気軽にご参加ください。

【問い合わせ先】
佐藤 妙恵果(県立医科大学附属病院) Tel 0744-22-3051 (4221)
e-mail komiyama@naramed-u.ac(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)



尿細胞診におけるGiemsa染色の見方〔専門-20〕
   
講師:是松 元子 氏(LSIメディエンス 病理細胞診ラボラトリー)

日時:平成30年7月7日(土)
悪天候のため、交通機関の乱れが発生する恐れがあり、講師の先生ならびに参加者方の安全性を考慮し、中止させていただくこととなりました。
誠に申し訳ございませんが、よろしくお願いいたします。

会場:県立医科大学基礎医学研究棟

担当:細胞検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
細胞診の染色では、パパニコロウ染色とギムザ染色が用いられます。
本勉強会では、尿のギムザ染色の見方を講義していただきます。また、検鏡実習も行っていただきます。
何かありましたら、県立医科大学附属病院の龍見まで、連絡お願いいたします。
加えて、本勉強会終了後、宿泊懇親会を行います。参加費は1人15,000円です。6/15(金)までに参加希望の方は、下記問い合わせ先までご連絡ください。

【問い合わせ先】
龍見 重信(県立医科大学附属病院) Tel 0744-22- 3051 (7437)
e-mail statsu@naramed-u.ac(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)



定期勉強会3「ドプラ計測を学ぼう!」〔専門-20〕

講師:阿部 梨栄 会員(天理よろづ相談所病院)

日時:平成30年7月17日(火)18時30分~20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 外来棟 5階中会議室

担当:画像検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
心エコー検査をする上で基本となる講義の第2弾として、ドプラ計測についてお話しして頂きます。
計測のポイントや注意点、コツなどを分かりやすくお話しして頂きます。
ドプラ計測に不安をお持ちの方、これから心臓超音波検査を始められる方、ぜひお越しください。

【問い合わせ先】
植東 ゆみ(天理よろづ相談所病院) Tel 0743-63-5611(7447)
e-mail uehigashi_2017@yahoo.co(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)


 
血液ガスを学ぶ〔専門-20〕

講師:嶋田 昌司 会員(天理よろづ相談所病院)

日時:平成30年7月19日(木)18時30分~20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 外来棟5階 中会議室

担当:機能検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
血液ガス分析は、患者さんの換気および酸素化に至るまでの呼吸状態を把握するうえで重要な検査項目であり、呼吸機能検査に来られる患者さんにも深く関わってくる分野です。
しかし血液ガスには「pH」「酸塩基平衡」「代謝」など難しい用語が多く、苦手意識を持っておられる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、検体検査で長年血液ガスに携わっておられる先生に講師をお願いし、わかりやすく解説をして頂きます。
検体検査をされている方、緊急検査をされている方、分野を問わず多数の参加をお待ちしております。今年度新入職員の方も是非ご参加ください。

【問い合わせ先】
佐藤 妙恵果(県立医科大学附属病院) Tel 0744-22-3051 (4221)
e-mail komiyama@naramed-u.ac(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)



尿沈渣検査の極意part1~基礎と血球類~〔専門-20〕

講師:中村 彰宏 会員(天理医療大学)

日時:平成30年7月19日(木)18時30分~20時00分
会場:天理よろづ相談所病院 南病棟 南別館4階会議室

担当:一般検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
本研修会は尿沈渣検査の基本的な操作法から重要ポイント、そして、最も基本成分である血球類の見方およびその解釈を中心に解説します。
是非、多数のご参加をお待ちしております。   

【問い合わせ先】
北川 大輔(奈良県総合医療センター) Tel 0742-46-6001 (2359)
e-mail d.kitagawa.med@gmail(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)



症例から学ぶ不規則抗体検査〔専門-20〕
   
講師:大前 和人 会員(市立奈良病院)

日時:平成30年7月20日(金)18時30分~20時00分
会場: 天理よろづ相談所病院 外来棟5階 中会議室

担当:輸血・移植検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】
今回の研修会では、不規則抗体検査において、異常反応に遭遇した際の考え方や精査の進め方・輸血用血液製剤の選択などを、症例をもとに解説致します。
今年から臨床検査技師として勤務された新人の方も含め、多数の皆様の参加をお待ちしております。    

【問い合わせ先】
大前 和人(市立奈良病院院) Tel 0742-27-9502 (4201)
e-mail naringiyuketsu@gmail(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)



顕微鏡写真の撮り方〔専門-20〕
   
講師:竹村 政樹 氏(オリンパスメディカルサイエンス販売株式会社 大阪機器1グループ)

日時:平成30年8月30日(木)19時00分~20時30分
会場:奈良県総合医療センター 4階 中央検査部技局

担当:病理検査分野(生涯教育研修:専門-20)
会費:無料(非会員:500円)

【要旨】 
顕微鏡を用いた写真撮影は、診断補助のみならず、学術活動においても重要である。
しかしながら、実際に行う際には、意図した写真をうまく撮影できないことも少なくない。
今回は、実際に顕微鏡を用いながら、写真撮影のコツを講義していただく予定です。
何かありましたら、龍見まで、連絡お願いいたします。

【問い合わせ先】
龍見 重信(県立医科大学附属病院) Tel 0744-22- 3051 (7437)
e-mail statsu@naramed-u.ac(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)
  



**奈臨技よりお知らせ**





奈臨技の活性化を目的としたアンケートのお願い(再掲載)


倉田 主税:学術担当副会長
奈臨技学術部門

 6月号で掲載した表題のアンケートですが、6月13日現在回答数が65件と奈臨技会員数約600名の10%程度です。回答数の増加をお願いしたく再掲載させていただきますので、まだ回答されておられない方はお手数ですが宜しくお願い致します。

アンケートは19問あり、5分程度で終わります。項目には年齢層、性別、勤務年数、病院の規模、検査技師の人数、現在の立場等が含まれておりますが、これらはアンケート後の解析に必要ですので、宜しくお願い致します。

アンケートの解析結果は、奈臨技の勉強会や近畿学会での報告を目標にしております。
こちらのアンケートは集計後責任をもって廃棄させて頂きます。

アンケートの回答期限を延長し7/31 24時と致します。

*当初奈臨技ニュースに掲載したアンケートのURLの語尾がnaractivationとなっておりましたが、諸事情によりURLが変更になりました。6/2までにご回答頂いた方の回答は集計済みですので回答は不要です。ご迷惑をおかけ致します。またQRコードの不具合も改善いたしました。
アンケート回答用URLは印刷版奈臨技ニュースまたは奈臨技会員配信メールをご参照ください(誤投票が無いようにホームページにはURLを掲載しておりません)。

どうかよろしくお願い申し上げます。

お問い合わせ先 
奈臨技微生物研究班班長 阿部 教行
TEL:0743‐63‐5611(内線8665)
E-mail:abepenem@yahoo.co(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)




奈良県認定心電検査技師試験対策及び資格更新研修会のご案内

主 催 一般社団法人奈良県臨床検査技師会
日 時 平成30年9月30日(日)
会 場 奈良県立医科大学 厳橿会館〒634-8522 奈良県橿原市四条町840番地
募集人員 50名
参加資格 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会 会員
参加費 会員2000円  非会員3,000円 (弁当代込み、当日受付にてお支払いください)
評価点 認定心電検査技師更新10単位、 日臨技生涯教育専門20点
申込み方法
日臨技会員専用ページ ⇒ 行事日程・参加申請・・・など ⇒行事検索⇒主催技師会(奈良県)⇒ 講習会選択 ⇒ 事前参加申請
*申込時に入力するメールアドレスはPCのアドレスをご使用下さい
 
研修会事務局
申し込み
問い合わせ先
奈良県立医科大学附属病院 中央臨床検査部 佐藤 妙恵果  TEL:0744-22-3051(内線4221)
mail:komiyama@naramed-u.ac(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください)
プログラム

司会 佐藤 妙恵果(奈良県立医科大学附属病院)
10:30~ 受付
11:00~12:00 講義1  「不整脈治療の実際」

奈良県立医科大学附属病院 循環器内科   滝爪 章博 先生

12:00~13:00 休憩
13:00~14:00 講義2  「虚血性心疾患の心電図」

京都民医連中央病院 検査技術課  増田 信弥 先生

14:15~15:15 講義3  「心電図波形の成り立ち」

奈良県立医科大学附属病院 中央臨床検査部   森嶋 良一 先生

15:20  修了証配布・終了




平成 30 年度 日臨技近畿支部 病理細胞診研修会開催案内


   
主催 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
実務担当技師会 一般社団法人 京都府臨床検査技師会
 テーマ 病理検査技師として、各種病理検体と作業環境管理について学ぶ
日 時 平成 30 年 8 月 25 日(土)13:00~17:30
詳しくは、こちらの特設ページをご参照ください 

















平成 30 年 日臨技近畿支部  微生物部門夏季研修会開催案内


   
主催 一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
実務担当技師会 公益社団法人 大阪府臨床検査技師会
 テーマ 臨床微生物検査のスキルアップを目指して
日 時 平成 30 年 8 月 25 日(土)
詳しくは、こちらの特設ページをご参照ください 

















奈臨技行事予定 (7月)



*行事参加されるかたは、当ページにて日程・会場の変更の有無を再度ご確認ください




編集後記

今年の梅雨は、雨が多くじめじめした日が多かったと思います。でも、家の紫陽花が見事に咲きました。
ところで先日の地震怖かったですね。私は4階にいて採血中でびっくりしました。患者様があまり驚いておられなかったので救われました。
日頃奈良に住んでいるとあまり地震に遭遇しませんので、あらためて防災について考えようと思いました。

広報委員 K




* 奈臨技IT委員会からのお願い *

 奈臨技ホームページを、ご覧頂き有り難うございます。当委員会ではコンテンツ充実に、日ごろ心掛けてお りますが、学術資料の更なる充実を図るため、論文、勉強会資料、推薦論文とその要旨などの投稿をお待ちして おります。さらに、学術リンク集の掲載に向け、おすすめホームページの調査も行っております。ご協力をお願 い致します。

奈臨技IT委員会

連絡先 大林 準 (奈臨技IT委員会 天理医学研究所)
(申し訳ありませんが、FAXか電子メールにてお願い申し上げます) 
FAX 0743-63-5611    e-mail: oobayasi@tenriyorozu(左記@は全角です。半角の@に変更して送信ください



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