これは当施設における、1987年から2003年の16年間における、APLの染色体異常の核型と頻度を示したものである.
t(15;17)転座を認めたものは、26症例中17症例の約70%,正常核型を認めたものは7症例の約30%で,FISHのみの依頼が2症例で、変異型は認められなかった.
正常核型の考察として,分裂像が不明瞭で t(15;17)転座が明らかに判明できなかった場合,APL細胞ではなく正常細胞の分裂像しか得られなかったことなどが考えられる.
そのため,診断にはFISH法が必要であり、FISH法は間期核で実施できるメリットがある.