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講演会「心筋梗塞を予防する日常生活」に参加して

天理市立病院 城 志朗

 今年3月、まだ寒い日曜日、かしはら万葉ホールの会場はこの講演会に対する関心の高さが伺われ、満員の熱気に包まれておりました。

 講師の堀正二先生(大阪大学大学院教授)の講演内容は大変解りやすく心筋梗塞と狭心症の違いから痛みの出方や経過の違い、心臓検査の種類とその解説など前半は主に臨床経過を、後半に本題である心筋梗塞を予防する日常生活について話をされました。特に危険因子の所では危険度の高い順に遺伝、高脂血症、糖尿病、高血圧、喫煙など遺伝以外はすべて生活習慣病の範ちゅうで特に糖尿病については諸悪の根源の様に話されていたのが印象的でした。私自身の日常生活を顧みれば、病気とは言えないものの、飲酒、喫煙、運動不足、太り気味、夜更かし、ストレスと生活習慣病予備軍の先頭を切つて走っている様で耳の痛い、自分自身の体にとって切実な問題であると感じました.

 最後に興味を引いたのが“適度な運動”の話で、普通、運動を続ける目的はダイエットの為のカロリー消費と考えがちですが、実際に運動によるカロリー消費はあまり望めません。即ち適度な運動では痩せません。では、なぜ運動は身体に良いのでしょうか。それは“適度な運動”を毎日続ける事により新しい蛋白が体内で合成されると言う事です。その蛋白は血管を拡張させ、細胞のエネルギーの取込み効率を高める作用が有り、血管壁へのプラークの沈着をさまたげ、動脈硬化を防いで心筋梗塞を矛防します。

 “適度な運動”(身体の温まる30分程度の早歩き)を毎日続ける事は新しい蛋白が作られる引き金になると言う事です。

 私も生活習慣病世代の真っ只中となり、何か1つ身体にいい事しようと、最近歩き始めました。続ける事への難しさをひしひしと感じておりますが、堀先生の講演を糧として続けて行きたいと考えています。

諸先輩、御同輩、何か身体に良いことしてますか。?

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